NRIセキュアテクノロジーズが28日に発表した調査結果によると、情報セキュリティの管理や社内のセキュリティ対策に従事する人材について、「不足している」「どちらかといえば不足している」と回答した企業が89.5%となり、前年の調査結果から7.4ポイントも上昇していることが明らかになっている。過去に経済産業省が調査した結果でも、東京五輪が開催される2020年には、情報セキュリティ人材の不足数が19万3010人まで増加する見込みともされていたが、こうした不足感が解消されるには至っていない状況だ。

とりわけ、オリンピック開催に向けては、これまでにない新たなサイバー攻撃なども活発化してくる可能性が高いだろう。こうした観点から言うと、「犯罪者のための情報基盤」という位置づけにもなっているダークネット(特定のホストコンピュータが割り当てられていない未使用のIPアドレス)をモニタリングし、脅威情報を検知するコンサルティングサービス「スレットインテリジェンスサービス」を販売しているテリロジー<3356>などの役割は高まることになろう。

テリロジーでは、今後のサイバーセキュリティ対策需要の拡大にも対応するため、今回、役員人事や人事体制を強化・拡充させている。現社長の津吹氏が代表権のある会長になるとともに、現副社長の阿部氏が代表取締役社長に就任する。また、執行役員体制を新たに構築、新社長となる阿部氏が執行役員社長になるほか、取締役の宮村氏と鈴木氏が執行役員副社長となる。ほか、C&S技術部長の奥野氏、プロダクト・ソリューション部長の米田氏、アカウント営業部長の内田氏が揃って執行役員に就任する。執行役員制を敷くことで、経営意思決定のスピード向上、決定事項のスムーズな実践などを可能とさせていく。




<WA>

情報提供元: FISCO
記事名:「 テリロジー---今後のサイバーセキュリティ市場の拡大を睨んで人事体制を強化へ