*08:48JST 前場に注目すべき3つのポイント~こう着ながらも押し目買い意欲は強い~ 3日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。


■こう着ながらも押し目買い意欲は強い
■伊藤園、1Q営業利益 28.7%減 71.28億円
■前場の注目材料:ニコン、露光装置で攻勢、車載半導体向け需要


■こう着ながらも押し目買い意欲は強い

3日の日本株市場は、こう着ながらも押し目待ち狙いの買い意欲は強い相場展開になりそうだ。2日の米国市場は、レイバーデーの祝日で休場だった。欧州市場は手掛かり材料に欠けるなかで小動きとなり、まちまちの展開だった。日経225先物はナイトセッションで売りが先行して始まったが、その後はプラス圏での推移だった。シカゴ日経225先物清算値(時間外)は大阪比165円高の38855円。円相場は1ドル146円90銭台で推移している。


日経225先物はナイトセッションで75日線を上回って終えており、同線が支持線として意識されやすいだろう。海外勢のフローは限られるため、短期的な売買が中心になることから、先物主導で売られる局面においては、その後のショートカバーを狙った押し目買いのスタンスとみておきたいところだ。米国では週末に雇用統計の発表を控えており、市場関係者は雇用統計の結果が、米連邦準備理事会(FRB)による9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)での利下げ幅を左右するとみているようだ。


そのため、結果を見極めたいとする模様眺めムードが強まりやすく、戻りの鈍さが意識される局面においては、売り仕掛けの動きが入りやすいだろう。もっとも、売り方においても積極的にポジションを傾けることはリスクとなるため、早めのカバーに向かわせることが考えられる。昨日の日経平均株価は39000円を回復して始まった後は軟化し、後場の開始直後には38500円を下回った。ただし、引けにかけて買い戻され、75日線を上回って終えていた。


75日線を下回る場面では押し目買いの動きを想定しておきたい。そのため、指数インパクトの大きい値がさハイテク株の動向に注視することになろう。参加者が限られるなかでは東エレク<8035>などに売りを仕掛け、先物の売りを誘う動きもありそうだ。また、為替市場では円相場が1ドル=146円90銭台と円安に振れて推移しているため、輸出関連などへの買い戻しが意識されよう。


そのほか、日経平均株価がこう着ながらも底堅い値動きをみせてくるようであれば、個人主体の資金は流動性のある中小型株での短期的な値幅取り狙いのトレードに向かわせそうだ。グロース250指数は足もとで200日線での攻防をみせているが、同線を上回ってくるようだと、中小型株への物色が強まりやすいだろう。



■伊藤園、1Q営業利益 28.7%減 71.28億円

伊藤園<2593>が発表した2025年4月期第1四半期業績は、売上高が前年同期比3.2%増の1250.39億円、営業利益は同28.7%減の71.28億円だった。コーヒー豆や野菜果汁など原材料価格の高騰が響いた。有名選手を宣伝に起用し広告宣伝費が増加したほか、賃上げによって人件費もかさんだ。飲食関連事業においては、コーヒーショップのタリーズコーヒーが好調だった。


■前場の注目材料

・日経平均は上昇(38700.87、+53.12)
・1ドル=146.80-90円
・大阪夜間取引の日経先物は上昇(38780、大阪日中比+90)
・米国の利下げ期待
・活発な自社株買い
・東証による企業価値向上の要請


・ニコン<7731>露光装置で攻勢、車載半導体向け需要
・アシックス<7936>常務執行役員最高管理責任者・堀込氏、グローバル人材育成急ぐ
・NITTAN<6493>恵那金属を買収、25年度に売上高50億円規模
・新明和工業<7224>電磁石でイオン生成、機器を開発、広範囲にガス照射
・日立建機<6305>豪社に出資、鉱山の環境影響を遠隔監視
・IHI<7013>火力にグリーンアンモニア、インドネシアで実証
・NTT<9432>NTTコミュニケーションズ、スマートビル構築支援拡充、新組織
・野村総合研究所<4307>日本の「空気感」、属性別に指数化
・清水建設<1803>KDDIと、トンネル建設現場から3D点群データ即時伝送
・サンケン電気<6707>電源IC量産、電力損失を低減
・八洲電機<3153>社長・清宮茂樹氏、電設・空調の保守に注力
・日立<6501>HashPortと協業、Web3に生体認証
・三井住友建設<1821>環境配慮型コンクリ活用の人工石材開発
・長谷工コーポ<1808>東京・羽村に物流施設、大都市圏で広域配送
・帝人<3401>フロンティア、タイ子会社のウール代替ポリエステル生産設備増設
・中部電力<9502>申請書類偽造で再発防止策提出
・カネカ<4118>北海道軸に医療機器生産効率化、100億円プロ新工場、全工程自動化
・鹿島<1812>建物の生涯CO2排出量算定、AI活用システム開発
・東ソー<4042>京都工芸繊維大学などと、膜モジュールでCO2分離回収効率化
・戸田建設<1860>米で不動産開発参画


☆前場のイベントスケジュール
<国内>
・08:50 8月マネタリーベース(7月:前年比:1.0%)

<海外>
・10:30 豪・4-6月期経常収支(予想:-50億豪ドル、1-3月期:-49億豪ドル) <ST>
情報提供元: FISCO
記事名:「 前場に注目すべき3つのポイント~こう着ながらも押し目買い意欲は強い~