27日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。


■株式見通し:配当狙いの押し目狙いの買いなどは入りやすいタイミングに
■日特殊陶、2Q上方修正 営業利益543億円←457億円
■前場の注目材料:東京センチュリー、IT資産処分サービス海外拡充、独社買収でITAD新拠点


■配当狙いの押し目狙いの買いなどは入りやすいタイミングに

27日の日本株市場は、やや買い先行で始まった後は、次第にこう着感の強い相場展開になりそうだ。26日の米国市場はNYダウが329ドル安だった。英国政府が先週発表した大規模な経済対策によりインフレが一段と悪化、世界景気後退に繋がるとの警戒感から売り優勢の展開となった。米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げペース加速の思惑から米長期金利が上昇したほか、ドル指数は2002年来の高値を更新するなど、ドル高も企業収益を圧迫するとの懸念に繋がり、さらなる売り圧力となり終日軟調で推移。シカゴ日経225先物清算値は大阪比135円高の26335円。円相場は1ドル144円60銭台で推移している。

シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや買い先行で始まることになりそうだ。ただし、昨日の日経平均は700円超の下落で節目の26500円を割り込んだことから、大幅な下げに対する自律反発の動きにとどまりそうであり、26500円に接近する局面では戻り待ちの売りが入りやすいだろう。一方で、明日は9月末の権利付き最終日となることから、戻り売りに押される局面においては、配当狙いの押し目狙いの買いなどは入りやすいタイミングになりそうだ。

また、日経平均構成銘柄の定期入れ替えに伴う需給要因も控えているため、足元で弱い値動きを見せている日本電産<6594>、HOYA<7741>、SMC<6273>などへは、パッシブファンドの買い需給を睨んだ上昇を想定した短期的な値幅取り狙いの動きなども意識されてきそうである。もっとも、S&P500は3カ月ぶりに年初来安値を更新してきたほか、VIX指数は3カ月ぶりに終値で30.00を上回ってきたため、先安観は強いだろう。短期的にはショートを仕掛けてくる動きも強まりやすい点は注意する必要がある。



■日特殊陶、2Q上方修正 営業利益543億円←457億円

日特殊陶<5334>は2Q業績予想の修正を発表。売上収益は2757億円から2820億円、営業利益を457億円から543億円に上方修正した。自動車生産の回復が遅れ、新車組付用市場は厳しい状況であるものの、補修用部品市場、半導体製造装置用部品の好調な販売は想定線で推移しており、売上収益については予想近辺で着地する見込み。急激な円安への進行と、事業開発にかかる費用が上期計画値を下回り、下期に繰り越す見通しであることに加え、本社地区移転に伴う固定資産売却益(約19億円)が生じる。


■前場の注目材料

・シカゴ日経先物は上昇(26335、大阪比+135)
・1ドル=144.60-70円
・米国景気は拡大
・日銀は金融緩和を継続


・東京センチュリー<8439>IT資産処分サービス海外拡充、独社買収でITAD新拠点
・三井E&S<7003>IHI原動機の船舶用エンジン買収、きょうにも最終契約
・JUKI<6440>AIメカテックに資本参加、19.56%取得、技術領域など協業
・アイシン<7259>ITシステム子会社を吸収合併、デジタル活用・新事業創出を推進
・日立建機<6305>欧州で電動機運用調査、日本人社員増員
・横河電機<6841>欧州最大のグリーン水素設備参画、英シェルからMAC選定
・ローム<6963>ロームと慶大、AIチップ開発、現場で即時に故障予知
・シャープ<6753>コンビニ向けマルチコピー機で攻勢、コンテンツ印刷など用途開拓加速
・住友ベークライト<4203>九州で顆粒封止材量産、半導体高密度実装用


☆前場のイベントスケジュール

<国内>
・故安倍元首相の国葬

<海外>
・特になし <ST>
情報提供元: FISCO
記事名:「 前場に注目すべき3つのポイント~配当狙いの押し目狙いの買いなどは入りやすいタイミングに~