12日のドル・円は、東京市場では108円59銭から108円91銭まで上昇。欧米市場では、108円66銭まで下げた後、109円71銭まで上昇し、109円66銭で取引終了。本日13日のドル・円は主に109円台で推移か。米長期金利の上昇を意識してリスク回避的なドル売りは抑制される可能性がある。

12日発表された4月米消費者物価指数(CPI)の伸びは、市場予想を大幅に上回ったことから、市場関係者の間からは「インフレ見通しについて米金融当局の信頼感は低下しつつある」との声が聞かれている。米連邦準備制度理事会(FRB)は「インフレ率の上昇は一時的」と判断している。5月28日発表の4月コアPCEは、前年比+2%を超える可能性があるが、中長期的にコアPCEの上昇率は2.0-2.3%程度にとどまると想定している。

一部の市場関係者は、「足元の物価動向を点検するため、消費者物価は前月比のデータが重要となる」と指摘している。「前月比の伸び率が数か月間小幅にとどまった場合、インフレ進行の思惑は後退し、金融市場の不確実性は大幅に低下する」との見方も出ている。

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情報提供元: FISCO
記事名:「 今日の為替市場ポイント:米長期金利上昇を意識してリスク回避的なドル売り抑制も