■NY株式:NYダウ318ドル高、景気循環株がけん引

米国株式市場は上昇。ダウ平均は318.19ドル高の34548.53ドル、ナスダックは50.42ポイント高の13632.84で取引を終了した。週次失業保険申請件数が前週から予想以上に減少したため労働市場や景気回復期待に、寄り付き後、上昇。バイデン政権によるコロナワクチン特許除外を支持する方針が警戒され一時下落に転じたが、ドイツのメルケル首相が特許除外に反対姿勢を示したため、安心感から上昇に転じ、引けにかけて上げ幅を拡大した。ダウは史上最高値を更新して引けた。セクター別では、電気通信サービスが買われた一方、消費者サービスが売られた。

食品メーカーのケロッグ(K)は第1四半期決算の内容が予想を上回り、上昇。金融のゴールドマンサックス(GS)や銀行のJPモルガン(JPM)などは金利上昇に加え機関投資家向け暗号資産関連サービスの拡大が利益拡大に繋がるとの期待に、上昇した。一方、配車サービスのウーバーテクノロジー(UBER)は決算内容が予想を下回ったほか、需要増にともない不足しているドライバー確保のため特別手当支給や賃上げを検討しておりコストの上昇を理由に来期の見通しを引き下げ、下落した。コロナワクチン特許除外への警戒感がくすぶり、バイオのモデルナ(MRNA)や製薬会社のファイザー(PFE)は下げた。オンライン小売のエツッィ(ETSY)はユーザー数の伸びの減速を警告し、大幅下落。クルーズ船運営するノルウェージャンクルーズ(NCLH)はCEOが7月の運航再開の可能性を除外したため、下落した。

在宅フィットネス事業を展開するペロトン・インタラクティブ(PTON)は引け後に決算を発表。内容が予想を上回ったものの、見通しやランニングマシン「トレッド+」のリコール関連の説明がなく、失望感から時間外取引で下落している。


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■NY為替:英金融政策を巡る思惑でポンドは伸び悩む

6日のニューヨーク外為市場でドル・円は、109円40銭まで上昇後、109円00銭まで反落し、108円08銭で引けた。米新規失業保険申請件数が50万件を下回ったため、ドル買いが優勢となった。しかし、対欧州通貨でのドル売りや、米連邦準備制度理事会(FRB)は大規模緩和を当面維持するとの見方は変わらず、長期金利は伸び悩んだことから、ドル売りが再び優勢となった。

ユーロ・ドルは1.2072ドルへ強含んだのち、1.2044ドルまで反落して、1.2062ドルで引けた。ドイツの製造業受注が予想を上回ったため、ユーロ買いが優勢となった。ユーロ・円は131円85銭まで上昇後、131円42銭まで反落。ポンド・ドルは1.3928ドルから1.3863ドルまで反落。英国中央銀行は週間の債券買い入れペース減速を発表したが、ベイリー総裁が景気回復の明確な証拠が表れるまで利上げしないと表明し、ポンドは伸び悩んだ。ドル・スイスは0.9071フランまで下落後、0.9101フランまで反発した。



■NY原油:続落で64.71ドル、ポジション調整的な売りが増える

NY原油先物6月限は、続落(NYMEX原油6月限終値:64.71 ↓0.92)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物6月限は、前営業日比-0.92ドルの64.71ドルで通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは64.50ドル−65.98ドル。世界経済の早期正常化への期待はあるものの、一部地域における景気回復ぺースは鈍化していることから、原油需要のすみやか増加を見込んだ買いは縮小。ポジション調整的な売りが活発となった。



■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC)  42.01ドル   +0.62ドル(+1.50%)
モルガン・スタンレー(MS) 86.83ドル   +2.32ドル(+2.75%)
ゴールドマン・サックス(GS)365.97ドル  +8.35ドル(+2.33%)
インテル(INTC)        57.19ドル   +0.69ドル(+1.22%)
アップル(AAPL)        129.74ドル  +1.64ドル(+1.28%)
アルファベット(GOOG)    2381.35ドル +24.61ドル(+1.04%)
フェイスブック(FB)     320.02ドル  +5.00ドル(+1.59%)
キャタピラー(CAT)      237.07ドル  -0.81ドル(-0.34%)
アルコア(AA)         39.89ドル   -0.71ドル(-1.75%)
ウォルマート(WMT)      141.05ドル  +1.00ドル(+0.71%) <ST>
情報提供元: FISCO
記事名:「 6日の米国市場ダイジェスト:NYダウ318ドル高、景気循環株がけん引