9日の米国長期債相場は反落。この日発表された3月生産者物価指数は市場予想を上回る上昇を記録したことが要因。3月生産者物価指数は全体で前年比+4.2%で2月実績の同比+2.8%を大幅に上回った。コア指数は前年比+3.1%で2月実績の+2.2%を上回った。インフレ進行の思惑が広がり、4月13日発表の3月消費者物価指数が高い伸びとなる可能性があることから、イールドカーブの平坦化は一服した。市場参加者の間では「インフレ進行は一時的な現象」との見方は多いものの、「10年債利回りが大幅に低下することは難しい」との声も聞かれている。10年債利回りは米生産者物価指数の発表後に1.685%近辺まで上昇。その後、1.636%近辺まで低下したが、取引終了時点にかけて1.66%近辺で推移した。

イールドカーブはスティープニング気配で推移。2年−10年は+150.70bp近辺、2年−30年は+217.80bp近辺で引けた。2年債利回りは0.15%(前日比:0p)、10年債利回りは1.66%(同比:+4bp)、30年債利回りは、2.33%(同比:+2bp)で取引を終えた。

<MK>
情報提供元: FISCO
記事名:「 NY債券:米長期債相場は反落、3月生産者物価指数は予想を上回る