米国株式相場は上昇。ダウ平均は83.48ドル高の28331.92ドル、ナスダックは198.59ポイント高の11665.06ポイントで取引を終了した。利益確定の売りでダウは下落して寄り付いたものの、全米で新型コロナウイルス感染件数が安定していることやワクチン開発でさらに前進した報道が好感され上昇に転じた。引き続きハイテクセクターに幅広く買いが広がったほか、明日予定されているカンザスシティ連銀主催の連邦準備制度理事会(FRB)年次経済政策シンポジウムでのパウエル議長の講演で、追加緩和が示唆されるとの期待から、引けにかけて上昇幅を拡大した。S&P500指数とナスダック総合指数は共に過去最高値を更新した。セクター別ではメディア・娯楽、ソフトウェアサービスが上昇した一方で、エネルギー、不動産が下落した。

昨日、ダウ構成銘柄への採用が明らかとなった企業向けソフトウェアのセールスフォース(CRM)は好決算やアナリストの目標株価引き上げで急伸。ワークデイ(WDAY)やスプランク(SPLK)、アドビ(ADBE)などクラウド関連各社にも買いが広がった。バイオテクノロジーのモデルナ(MRNA)は新型ウイルス・ワクチンの第1相臨床試験に基づく新たな安全性データで良好な結果を発表して上昇。電気自動車のテスラ(TSLA)は、アナリストによる目標株価引き上げを受けて急伸。スポーツ用品小売のディックススポーティング(DKS)はオンライン販売が急拡大した良好な決算を発表して上昇した。一方で家庭用品小売りのべッド・アンド・バス・ビヨンド(BBBY)は業績悪化による雇用削減計画を発表し下落した。

クドロー国家経済会議(NEC)委員長は25日の共和党党大会で、トランプ政権が給与税減税、キャピタル税減税や規制緩和を検討すると再表明した。

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情報提供元: FISCO
記事名:「 NY株式:NYダウ83ドル高、パウエルFRB議長のハト派姿勢を期待