■NY株式:NYダウ104ドル安、追加財政策への懸念くすぶる

米国株式相場は下落。ダウ平均は104.53ドル安の27686.91ドル、ナスダックは185.53ポイント安の10782.82ポイントで取引を終了した。ロシアが初のワクチン登録を発表しワクチン開発へのさらなる期待につながったほか、トランプ大統領がキャピタルゲイン(譲渡益)減税に言及したため、期待感から寄り付きから上昇した。引けにかけては、利益確定の売りやハイテク株の下落に押されたほか、追加財政策の実施に不透明感が広がり、大きく下落する展開となった。セクター別では、銀行や自動車・自動車部品が上昇した一方、テクノロジー・ハード・機器が下落した。

半導体メーカーのクアルコム(QCOM)は連邦高等裁判所が同社が反トラスト法(独占禁止法)に違反したとする連邦地裁の判決を破棄したことが好感され上昇。ショッピングモールを運営するサイモンプロパティ(SPG)は第2四半期決算は予想を下回ったものの、7月にはテナントの73%が家賃を支払ったことを明らかにし上昇した。アパレルのカナダグース(GOOS)は冴えない見通しが嫌気され下落した。

民泊情報・予約サイトのエアビーアンドビーは今月中に新規株式公開(IPO)を実施する計画だと報じられた。

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■NY為替:米長期金利上昇でドル買い強まる

11日のニューヨーク外為市場でドル・円は、105円93銭から106円68銭まで上昇して106円49銭で引けた。予想を上回った米国の7月生産者物価指数(PPI)を受けて米債利回り上昇に伴うドル買いが優勢となった。ユーロ・ドルは、1.1807ドルまで上昇後、1.1728ドルまで下落して1.1739ドルで引けた。ドイツの8月ZEW景気期待指数が予想外に上昇したため、域内景気見通しが改善し、ユーロ買いが一時優勢となったが、米債利回り上昇に伴うドル買いに押された。ユーロ・円は、125円50銭まで上昇後、124円88銭まで反落。ポンド・ドルは、1.3127ドルから1.3042ドルまで下落した。ドル・スイスは、0.9105フランまで下落後、0.9178フランまで上昇した。


■NY原油:反落で41.61ドル、株安やドル高が嫌気される

NY原油先物9月限は反落(NYMEX原油9月限終値:41.61 ↓0.33)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物9月限は、前営業日比-0.33ドルの1バレル=41.61ドルで取引を終えた。時間外取引を含めた取引レンジは41.48ドル−42.94ドル。ニューヨーク市場の序盤にかけて株高期待で42.94ドルまで買われたが、米国株式の反落、米長期金利の上昇、ドル高を嫌って利食い売りが活発となった。


■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC)  26.92ドル   +0.36ドル(+1.36%)
モルガン・スタンレー(MS) 51.78ドル   +1.20ドル(+2.37%)
ゴールドマン・サックス(GS)211.06ドル  +1.68ドル(+0.80%)
インテル(INTC)        48.19ドル   -1.03ドル(-2.09%)
アップル(AAPL)        437.50ドル  -13.41ドル(-2.97%)
アルファベット(GOOG)    1480.32ドル -15.78ドル(-1.05%)
フェイスブック(FB)     256.13ドル  -6.87ドル(-2.61%)
キャタピラー(CAT)      142.53ドル  +0.51ドル(+0.36%)
アルコア(AA)         14.89ドル   -0.68ドル(-4.37%)
ウォルマート(WMT)      130.20ドル  -1.68ドル(-1.27%)

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情報提供元: FISCO
記事名:「 11日の米国市場ダイジェスト:NYダウ104ドル安、追加財政策への懸念くすぶる