米国株式相場は続伸。ダウ平均は227.51ドル高の26870.10ドル、ナスダックは61.92ポイント高の10550.49ポイントで取引を終了した。ウイルスワクチン開発が異例の速さで進んでおり年末までの実用化期待が広がったほか、投資銀行ゴールドマンサックスの好決算や、予想を上回った米国経済指標が好感材料となり上昇で寄り付いた。ハイテク株には依然利益確定売りが散見され一時上げ幅を縮小したが米国政府の追加財政策やFRBの追加緩和期待に底堅い展開となった。セクター別では、自動車・自動車部品が上昇した一方、小売りが下落した。

製薬会社モデルナ(MRNA)は、開発中の新型コロナウイルスワクチンの初期の治験で、参加者全員に抗体の生成が確認できたと発表し実用化期待から急伸。ワクチンへの期待が広がったため大手航空会社のアメリカン航空(AAL)、デルタ航空(DAL)やクルーズ運営するカーニバル(CCL)、ノルウエージアンクルーズライン(NCLH)が軒並み急伸した。ゴールドマンサックス(GS)は第2四半期決算でトレーディング収入93%増益を発表、アナリスト予想を上回る結果が好感され上昇した。携帯端末のアップル(AAPL)はEUの130億ユーロ追微課税巡る裁判で勝訴したほかアナリストによる目標株価引き上げが好感され上昇。一方で、経済活動再開に連れた需要鈍化見通しでオンライン小売りのアマゾン(AMZN)は3営業日続落となった。

連邦準備制度理事会(FRB)が公表した米地区連銀経済報告(ベージュブック)ではほとんど全ての地区で経済活動が回復したが、危機前の水準を下回っていると指摘された。

Horiko Capital Management LLC



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情報提供元: FISCO
記事名:「 NY株式:NYダウ227ドル高、ワクチン実用化期待広がる