17日の日経平均は反落。126.45円安の22455.76円(出来高概算11億7600万株)で取引を終えた。米小売売上高の予想以上の改善を材料視する一方で、中国での感染第2波への警戒や北朝鮮の地政学リスクへの警戒もあり、前日の1000円超の上昇に対する利益確定の流れが先行した。しかし、下を売り込む流れにはならず、寄り付き直後に付けた22318.07円をボトムに下値は堅く、後場には22536.38円まで下げ幅を縮める場面もみられた。

東証1部の騰落銘柄は値下がり数が1200を超えており、全体の過半数を占めている。セクターでは空運、陸運、繊維、ガラス土石、ゴム製品、輸送用機器が冴えない。半面、情報通信、精密機器、その他製品、電気機器、石油石炭がしっかり。指数インパクトの大きいところでは、中外薬<4519>、ファナック<6954>が冴えない一方で、ソフトバンクG<9984>が日経平均を下支えしている。

日経平均は日中値幅が200円程度と、狭いレンジ内でのこう着となった。とはいえ、前日の大幅上昇に対する反動は想定されていたが、5日線を支持線とした底堅い値動きとなっている。もっとも、米株先物が弱含みに推移しているほか、北朝鮮の地政学リスクへの警戒も根強く、方向感に欠ける展開でもあった。東証1部の出来高は11億7600万株、売買代金は2.1兆円にとどまっており、参加者は限られていたようである。

こういった状況の中、個人主体の資金は中小型株にシフトしており、マザーズ指数は2%を超える上昇となったほか、JASDAQ平均も続伸で終えている。アンジェス<4563>、オンコリス<4588>などバイオ株のほか、JTOWER<4485>、ミクシィ<2121>など材料の出ている銘柄が出来高を伴っての強い値動きをみせており、個人主体の物色意欲の強さが窺える。海外市場の動向に振らされやすい状況であり、インデックス売買による乱高下を避けるうえでも、中小型株物色の流れが目先は継続しそうである。




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情報提供元: FISCO
記事名:「 個人主体の資金は中小型株にシフト【クロージング】