NY外為市場では米連邦準備制度理事会(FRB)が公表した地区連銀経済報告(ベージュブック)を受けて、ドル売りが再燃した。ドル・円は朝方107円86銭の高値をつけたのち、107円26銭まで反落し日中安値を更新。ユーロ・ドルは安値1.0857ドルから1.0937ドルまで上昇した。

新型コロナウイルスによる経済封鎖の影響で3月小売売上高や4月のNY連銀製造業景況指数が記録的な落ち込みを見せたことに続いて、ベージュブックでも全米の経済活動はここ数週間で突然、急激に縮小したことが証明された。小売りやホスピタリティ関連での打撃が特に大きいと指摘。さらに、見通しはかなり不透明で、今後数カ月、さらなる雇用削減が必要となる可能性にも言及されている。

米10年債利回りは0.75%から0.62%まで低下した。

・米・地区連銀経済報告(ベージュブック)
「経済活動はここ数週間で突然、急激に縮小した」「小売り、ホスピタリティで特に大きな打撃」
「見通しにかなりの不透明性」
「ほとんどの産業が閉鎖」
「ほとんどの地区で雇用は急激に減少」「ビジネスは今後数カ月でさらなる雇用削減を予想」「賃金は低下」
「食品、医療関連の生産は増加」
「ウイルス感染拡大を抑制する措置がサプライチェーンを混乱させた」
「全米で融資需要は強い」
「エネルギ—部門の生産は高く、需要は低い」
「インフレは低いまたは緩慢に低下」




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情報提供元: FISCO
記事名:「 NY外為:ドル売り再開、ベージュブックも新型ウイルスの影響を反映