■NY株式:NYダウ26ドル安、原油価格の急落を嫌気

米国株式相場は反落。ダウ平均は26.13ドル安の22653.86ドル、ナスダックは25.98ポイント安の7887.26ポイントで取引を終了した。前日に続き世界の新型ウイルス感染がピークに近づいたとの見方から、早期の経済再開を期待した買いが継続した。また、3500億ドル規模の中小企業向け融資プログラムに申し込みが殺到しており、米国政府が更なる資金を供給する意向を示し上昇幅を拡大。しかし、引けにかけて原油価格が急落すると、株式相場も下落に転じた。セクター別では自動車・自動車部品や保険が上昇した一方で、家庭・パーソナル用品や食・生活必需品小売りが下落した。

石油大手のエクソン(XOM)は、2020年の資本支出を30%削減する計画を発表し上昇。化学・電気素材メーカーのスリーエム(MMM)は、医療従事者向けのマスク生産を巡り、国外輸出を禁じた米国政府に反発していたが、政府と合意に至り大きく上昇した。大手アルコール飲料メーカーのコンステレーションブランズ(STZ)は、UBSの投資判断引き上げが好感され上昇。一方で、バイオ医薬品大手のギリアド・サイエンシズ(GILD)は、下落した。

米財務省のムニューシン長官はすでに承認済みの3500億ドル規模の中小企業支援融資プログラムで追加資金2500億ドルを投じる必要があるとし、議会に今週中の承認を促した。

Horiko Capital Management LLC


■NY為替:ドル弱含み、原油安や新型ウイルスが依然リスクとして存続

7日のニューヨーク外為市場でドル・円は109円09銭まで上昇後、108円72銭まで反落して108円78銭で引けた。新型ウイルス感染がピークに近いとの期待やクドロー国家経済会議(NEC)委員長が「政府は経済の再開計画を政権内で検討している」との発言で、早期の経済再開を期待したドル買い・円売りが優勢となった。しかし、NY州の新型ウイルスによる死者が過去最大となったほか、引けにかけた原油価格の急落でリスク選好の動きが後退。

ユーロ・ドルは、1.0874ドルから1.0926ドルまで上昇して1.0892ドルで引けた。ユーロ・円は118円43銭から119円04銭のレンジで上下に振れた。ポンド・ドルは1.2385ドルまで上昇後、1.2295ドルまで下落した。英国のジョンソン首相の症状が安定しているとの報告でポンドの買戻しが優勢となった。ドル・スイスは0.9729フランから0.9686フランまで下落した。


■NY原油:続落で23.63ドル、10日にG20エネルギー相会議開催

NY原油先物5月限は続落(NYMEX原油5月限終値:23.63 ↓2.45)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物5月限は、前営業日比-2.45ドルの1バレル=23.63ドルで取引を終えた。取引レンジは23.54ドル−27.24ドル。7日の欧州市場で27.24ドルまで買われたが、議長国をサウジアラビアとするG20エネルギー相会議が10日に開催されることから、ロシアとサウジアラビアによるすみやかな減産調整への期待は後退し、原油先物はさえない動きとなった。


■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC)  22.14ドル   +0.75ドル(+3.51%)
モルガン・スタンレー(MS) 36.94ドル   -0.07ドル(-0.19%)
ゴールドマン・サックス(GS)166.02ドル  +7.79ドル(+4.92%)
インテル(INTC)        58.40ドル   -0.03ドル(-0.05%)
アップル(AAPL)        259.43ドル  -3.04ドル(-1.16%)
アルファベット(GOOG)    1186.51ドル -0.41ドル(-0.03%)
フェイスブック(FB)     168.83ドル  +3.28ドル(+1.98%)
キャタピラー(CAT)      121.92ドル  +1.49ドル(+1.24%)
アルコア(AA)         7.03ドル   +0.48ドル(+7.33%)
ウォルマート(WMT)      121.99ドル  -4.08ドル(-3.24%)





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情報提供元: FISCO
記事名:「 7日の米国市場ダイジェスト:NYダウ26ドル安、原油価格の急落を嫌気