みなさんこんにちは!フィスコマーケットレポーターの高井ひろえです。今回のコラムでは、石油輸出国で構成される組織「OPEC」について説明します。このOPECの会合で決まった方針によって、原油価格は大きく動きます。そのため、原油価格を見ていく上では必ずチェックしておきたいキーワードなのです。そもそもOPECがどんな組織で、なぜ原油価格に影響を及ぼすのかを説明していきます。

■OPECには石油生産量を調整する機能がある
OPECは、石油輸出国の利益を守るために作られました。そのため、輸出国で協力して原油の減産をすることにより価格を上げようとするなど、価格を調整する機能があります。このように原油の生産量や価格の調整の方針を決定するのが、年2回(6月と12月)開催される総会です。そのため、市場はこの総会で決定される方針に敏感になっています。この総会では、サウジアラビアが代表的な存在となっています。なぜなら、サウジアラビアは原油の産油量・輸出量ともに加盟国で最大の国だからです。ただ、全会一致制をとっているので、加盟国すべての支持を得て方針が決定します。

■次回のOPEC総会に注目が集まる
なお、次のOPEC総会は今年の12月5日に開催予定です。現状、原油の協調減産は2020年3月で終了の予定となっていますが、これを延長するのか、予定通り終了するのか、市場の注目が集まっています。また翌6日にはOPECに加えてOPECに非加盟の産油国(ロシアなど10カ国)が集まり、やはり今後の減産体制について話し合う予定なのです。

■原油価格は上昇基調
ところで、最近の原油価格はどのような動きになっているのでしょうか。東京商品取引所(TOCOM)の先物市場にて原油価格(2020年3限月)は10月4日につけた安値34,200円(1キロリットルあたり)を起点として上昇基調を強め、足元の11月13日に39,220円をつけています。もうすぐ開催されるOPEC総会で今後の方針がどのようになるのか注目をしながら相場を見ていきましょう。

フィスコマーケットレポーター 高井ひろえ




<HT>

情報提供元: FISCO
記事名:「 原油価格の変動要因はなにがある?~もっと知りたい商品先物取引