20日の日経平均は続伸。114.06円高の20677.22円(出来高概算9億2000万株)で取引を終えた。19日の米国市場は、ロス商務長官が中国の通信機器メーカー、華為技術(ファーウェイ)に対する制裁措置の一部猶予の期間をさらに90日間延長すると明らかにしたことが材料視され、ハイテク株主導で上昇。日本株市場もこの流れを受けてハイテク主導で買いが先行する格好となり、日経平均は20600円を回復して始まった。その後はこう着感の強い流れが続いていたが、寄り付き水準を上回っての推移が続いており、大引け間際には20684.06円まで上げ幅を広げていた。

東証1部の騰落銘柄は、値上がり数が1700を超えており、全体の8割を占めている。セクターでは不動産、金属製品、サービス、海運、倉庫運輸、電気機器、化学、機械が堅調。半面、電力ガス、空運の2セクターが小幅ながら下げている。指数インパクトの大きいところでは、東エレク<8035>、花王<4452>、資生堂<4911>、ファナック<6954>が堅調。一方で、ユニファミマ<8028>、ソフトバンクG<9984>、ファーストリテ<9983>が重石となった。

売買代金は連日で1.5兆円程度と薄商いではあるが、日経平均は連日で5日線を上回っての推移となり、7月下旬以来となる。また、これまではリバウンド局面でのギャップスタート後のこう着から、リバウンド局面では陰線形成が続いていた。本日は小幅ながらも断続的な買いが終日続いての陽線形成であり、参加者は限られているとは言え、センチメントを明るくさせる。

ファーウェイ問題など神経質にさせる要因は根強いが、今週はカンザスシティ連銀主催による定例の経済シンポジウム(ジャクソンホール会議)のほか、先進7カ国(G7)首脳会議(サミット)等を控えており、市場の関心は金融政策へ集まりやすい。米追加利下げへの思惑から足元では催促相場的に下げていたこともあり、イベントを前にいったんは足元で傾いているポジションをニュートラルにする格好でのカバーが意識されやすいと考えられる。

米追加利下げの可能性が高いとは言え、目先的には為替の円高修正も意識されやすく、引き続き底堅さが期待されるところであろう。もっとも、買いの主体が見えない状況でもあり、物色についてはリバランス中心のほか、材料株についても日替わり的になりやすい。



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情報提供元: FISCO
記事名:「 リバランス中心ながらも引き続き底堅さが期待されるところ【クロージング】