16日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:個別の材料株での短期的な値幅取り狙いの商い
■前場の注目材料:日本ビルF、19/6期営業利益4.4%増、分配金1万560円
■ココカラF、マツキヨと統合協議、売上高1兆円規模に


■個別の材料株での短期的な値幅取り狙いの商い

16日の日本株市場は、こう着感の強い相場展開が続こう。15日の米国市場では前日に今年最大の下落幅をみせたNYダウは99ドル高と反発。ただし、中国が米国による新たな追加関税への対抗措置を示唆したことで米中貿易摩擦への懸念も根強く、上値の重い展開となった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比70円安の20310円。円相場は1ドル106円10銭台で推移している。

ギャップスタートとはならないため、短期筋の仕掛け的な動きは出難いだろう。また、決算発表も通過したこともあり手掛かり材料に欠ける。週末要因からオーバーウィークのポジションを取る参加者も不在であり、模様眺めムードが強そうである。

昨日の日経平均は寄り付き直後に20184.85円まで下げた後は、前場時点で20400円を回復するなど下げ渋りをみせ、後場は20400円を挟んでのこう着だった。値幅が出ているものの売買代金は連日で2兆円を下回る薄商いだった。本日も商いは膨らみづらいとみられ、個別の材料株での短期的な値幅取り狙いの商いになりそうである。

なお、昨日のマザーズ指数は1.7%安と冴えなかったが、売買代金は僅かではあるが、8月7日をボトムに増加傾向にあるため、個人主体の物色意欲は衰えていないだろう。メルカリ<4385>、そーせい<4565>など時価総額上位銘柄の影響でマザーズ指数自体は振らされやすいが、業績に安心感のある銘柄やテーマ性のある銘柄などへは資金が向かいやすいだろう。

米国ではエヌビディアが予想上回る第2四半期決算が材料視されて、時間外で強い値動きをみせており、半導体関連への手掛かり材料になろう。そのほか、総務省は次世代通信規格「5G」を使った遠隔医療や遭難者救助の実証実験を秋から全国21カ所で始めると伝えられており、5G関連への物色にも向かわせよう。


■日本ビルF、19/6期営業利益4.4%増、分配金1万560円

日本ビルF<8951>の2019年6月期決算は、営業収益が前期比2.8%増の386.29億円、営業利益は同4.4%増の167.31億円、分配金は1万560円だった。営業利益は期初計画を若干上回っての着地。


■前場の注目材料
・NYダウは上昇(25579.39、+99.97)
・VIX指数は低下(21.18、-0.92)
・1ドル106円10-20銭
・米長期金利は低下
・株安局面での自社株買い
・米追加利下げ期待
・欧州中央銀行(ECB)が追加緩和検討
・日銀のETF購入


・三菱商<8058>商船三井などと「EV船」普及で新会社
・丸紅<8002>トルコ建機販売代理店、連結子会社化


☆前場のイベントスケジュール

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・特になし

<海外>
・特になし



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情報提供元: FISCO
記事名:「 前場に注目すべき3つのポイント~個別の材料株での短期的な値幅取り狙いの商い