日経平均は続伸。24.30円高の21754.27円(出来高概算10億株)で取引を終えた。週明けの米国市場ではS&P500種指数は最高値を更新したが、グローベックスの米株先物の上昇から織り込まれている面もあり、前日の大幅上昇に対する利益確定が先行した。しかし、寄り付き直後につけた21697.31円が安値となるなど、下を売り込む流れにはならず、小幅ながらも底堅い相場展開が続いた。

東証1部の騰落銘柄は値上がり数が1400を超えており、全体の6割を占めている。セクターでは、海運、卸売、保険、電気機器、精密機器、サービスが小じっかり。半面、鉱業、石油石炭が冴えない。指数インパクトの大きいところでは、東エレク<8035>、京セラ<6971>、トレンド<4704>、ダイキン<6367>がけん引。一方で、ファーストリテ<9983>が重石となっている。

日経平均は小幅ながらも続伸となり、底堅さが意識された。もっとも、出来高は辛うじて10億株を超えており、売買代金は2兆円を下回っているなど、依然として商いは膨らまない。週後半に米国市場の休場が控えていることから商いは膨らみづらいだろうが、来週にはETFの決算における分配金拠出のための現物株売りが警戒されているため、これが通過するまでは押し目買いも入れづらい需給状況であろう。そのため、週内はリターン・リバーサル中心の商いといったところである。

とは言え、外部環境の不透明感が完全に払しょくされた訳ではないが、日経平均は5月の大型連休明け後の急落部分を吸収しつある。マド埋めでいったんは達成感も意識されやすいだろうが、足元では米中貿易摩擦を巡る懸念が後退したほか、ファーウェイに対する禁輸措置の緩和等を背景に、新規のショートポジションは積み上がりづらいだろう。下を売り込む流れになく、底堅さが意識される中で、緩やかなリバウンド継続が期待される。



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情報提供元: FISCO
記事名:「 週内はリターン・リバーサル中心の商い【クロージング】