8日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:SQ値が下値支持として意識されるかが注目されるところ
■前場の注目材料:積水ハウス、前期営業減益も計画上回る、今期営業増益見込む
■大阪ガス、成長投資1800億円、来年度計画、海外・再生エネ強化


■SQ値が下値支持として意識されるかが注目されるところ

8日の日本株市場は、世界経済の鈍化懸念から売り優勢の展開となろう。7日の米国市場ではNYダウが200ドル安となった。欧州中央銀行(ECB)は2019年のユーロ圏経済成長見通しを1.1%と、昨年12月時点の予想から0.6ポイント引き下げた。これが嫌気され欧州市場は下落しており、米国市場へ売りが波及した格好。この流れにより、シカゴ日経225先物清算値は大阪比140円安の21090円だった。円相場は1ドル111円50銭台と、やや円高に振れて推移している。

本日は先物・オプション特別清算指数算出(メジャーSQ)となるが、SQに絡んだ売買については売り買い均衡とみられているが、海外株安の影響が加わり、全体としては売り越しとなり、SQ値は下で決まることになろう。まずは、このSQ値が下値支持として意識されるかが注目されるところであろう。

また、経済協力開発機構(OECD)が世界経済見通しを3.5%から3.3%に引き下げた影響から、売り優勢の展開となっていた。先高観は強まっておらず、メジャーSQを控えて商いも細っていたため、改めて売り直される流れとまではいかないだろう。ロングポジションは積み上がっておらず、売り一巡後は次第に底堅さが意識されそうだ。

また、シカゴ先物は21090円だが、これは配当分が落ちている影響もあるためであり、日経平均としては21300円を挟んだこう着といったところか。もっとも、米雇用統計の結果を見極めたいとのムードも強く、結果としては短期筋の売買に振らされやすいところである。

また、今日にも日経225入替えが発表される見通しであり、候補銘柄としては村田製<6981>、オムロン<6645>、シャープ<6753>、ルネサス<6723>が予想されている。パイオニアの上場廃止に伴う入替えであり、村田製ともなるとインパクトが大きい分、資金捻出のための売りが警戒されるため、結果を見極めたいとする模様眺めムードが強まりやすいと考えられる。


■積水ハウス、前期営業減益も計画上回る、今期営業増益見込む

積水ハウス<1928>は7日、2019年1月期決算を発表。売上高は前期比横ばいの2兆1603億円、営業利益は同3.2%減の1892億円だった。営業減益であるが、従来計画の1850億円を上回る。また、2020年1月期は8.3%増の2050億円を計画しており、コンセンサス(1995億円程度)を上回る。


■前場の注目材料
・米原油先物は上昇(56.66、+0.44)
・米中貿易戦争終結への期待感
・米長期金利は低下
・日銀のETF購入

・パナソニック<6752>自動運転照準、送迎・移動店舗、新サービス創出
・大阪ガス<9532>成長投資1800億円、来年度計画、海外・再生エネ強化
・オムロン<6645>音声対話型AI「駅案内ロボ」開発、京王<9008>が駅で試験運用
・NTTデータ<9613>稟議書作成、AIで支援、金融機関向け
・トヨタ<7203>、全面禁煙へ 国内の全施設 年内にも


☆前場のイベントスケジュール

<国内>
・08:30 1月家計調査・消費支出(前年比予想:-0.5%、12月:+0.1%)
・08:50 10-12月期GDP2次速報(前期比年率予想:+1.7%、1次速報:+1.4%)
・08:50 1月経常収支(予想:+1610億円、12月:+4528億円)

<海外>
・時間未定 中・2月輸出(前年比予想:-5.0%、1月:+9.1%)
・時間未定 中・2月輸入(前年比予想:-0.6%、1月:-1.5%)



<SF>

情報提供元: FISCO
記事名:「 前場に注目すべき3つのポイント~SQ値が下値支持として意識されるかが注目されるところ