■NY株式:NYダウ372ドル高、政府機関閉鎖への警戒和らぐ

米国株式相場は上昇。ダウ平均は372.65ドル高の25425.76、ナスダックは106.71ポイント高の7414.62で取引を終了した。米上下両院の交渉担当者が国境警備予算案で合意に達し、政府機関閉鎖への懸念が後退して買いが先行。米中高官協議の進展を期待する見方も広がり、終日上昇となった。欧州株が全面高となったことも相場への追い風となった。セクター別では、素材や半導体・半導体製造装置が上昇する一方で不動産や消費者・サービスが下落した。

化粧品メーカーのコティ(COTY)は、親会社である投資会社のJABホールディングスが1500万株を公開買い付けすると発表し大幅上昇。ゲーム大手のエレクトロニック・アーツ(EA)は、新作ゲーム「Apex Legends」の累計プレイヤー数が、配信開始から1週間で2500万人を突破し上昇。スポーツ用品メーカーのアンダーアーマー(UA)は、決算内容が好感され堅調推移。一方で、アルコール飲料のモルソン・クアーズ(TAP)は、決算で売上高が予想を下振れ大幅下落。医薬品メーカーのギリアド・サイエンシズ(GILD)は、非アルコール性脂肪肝炎治療薬の臨床試験が目標に達せず軟調推移となった。

マーケット終了後に、旅行口コミサイトのトリップアドバイザー(TRIP)が発表した10-12月期決算は、売上高は予想を上振れたものの、一株利益は下振れた。時間外取引で下落して推移している。

Horiko Capital Management LLC


■NY為替:米政府機関の再閉鎖回避の思惑で円売り優勢

12日のニューヨーク外為市場でドル・円は、110円35銭から110円55銭まで反発し、110円48銭で引けた。12月の米JOLT求人件数は市場予想を上回ったほか、トランプ大統領が米国政府危険閉鎖を回避する可能性が高いと言及したことや、米中貿易関税に関する協議期限を進展次第で3月1日以降に延長する可能性を示唆したことから、リスク選好のドル買い・円売りが優勢となった。

ユーロ・ドルは1.1287ドルから1.1340ドルまで上昇し、1.1327ドルで引けた。ユーロ・円は、124円64銭から125円27銭まで上昇。ポンド・ドルは、1.2857ドルから1.2909ドルまで上昇。「離脱協定で3月29日までの合意は可能」とのハント英外相の発言を受けて、合意なしの離脱回避への期待感でポンドのショートカバーが強まった。ドル・スイスは、1.0093フランから1.0056フランまで下落した。


■NY原油:反発で53.10ドル、ドル高一服や株高を意識した買いが入る

NY原油先物3月限は反発(NYMEX原油3月限終値:53.10 ↑0.69)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物3月限は前日比+0.69ドルの53.10ドルで通常取引を終えた。時間外取引を含めて一時54.05ドルまで買われた。ユーロ安・ドル高が一服したことや、原油需要減少に対する警戒感がやや低下したことが要因。欧米諸国の株高も好感されたようだ。


■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC)  28.69ドル   +0.28ドル(+0.99%)
モルガン・スタンレー(MS) 41.15ドル   +0.94ドル(+2.34%)
ゴールドマン・サックス(GS)194.49ドル  +3.16ドル(+1.65%)
インテル(INTC)        50.01ドル   +1.24ドル(+2.54%)
アップル(AAPL)        170.89ドル  +1.46ドル(+0.86%)
アルファベット(GOOG)    1121.37ドル +26.36ドル(+2.41%)
フェイスブック(FB)     165.04ドル  -0.75ドル(-0.45%)
キャタピラー(CAT)      132.67ドル  +3.74ドル(+2.90%)
アルコア(AA)         28.40ドル   +0.43ドル(+1.54%)
ウォルマート(WMT)      96.97ドル   +0.77ドル(+0.80%)
スプリント(S)         6.14ドル   +0.19ドル(+3.19%)



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情報提供元: FISCO
記事名:「 12日の米国市場ダイジェスト:NYダウ372ドル高、政府機関閉鎖への警戒和らぐ