以下は、フィスコソーシャルレポーターの薬味多めで氏(「株式投資ラボ」にて連載、ツイッター:@yakumioomedeを運営)が執筆したコメントです。フィスコでは、情報を積極的に発信する個人の方と連携し、より多様な情報を投資家の皆様に向けて発信することに努めております。

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※2019年1月25日8時50分に執筆

24日(木曜日)の日経平均株価は、前日比19.09円(0.09%)安の20,574.63円と小幅ながら3日続落で取引を終了しています。世界景気の減速懸念や米国の政府機関閉鎖を引き続き嫌気して、売りが優勢の展開となりました。

NY株式市場は、前日比22.38ドル(0.1%)安の24,553.24ドルと反落。楽観視されていた米中貿易問題で、実は交渉は難航しているという報道が徐々に意識され、相場の重しとなった格好です。

日経平均先物3月物は、前日比25円高の20,570円で取引を終了しています。

米中貿易問題、米国の予算問題、英国ブレクジット問題など、主要なリスク問題にはポジティブな進展は見られません。それどころか、南米ベネズエラではロシアが後押しするマドゥロ大統領と、米国が支援を表明した野党指導者のグアイド国会議長(暫定大統領)との政争が激化してきています。大規模な内戦に発展する可能性もあるだけに、注意深く見守っていきたいところです。

本日の日経平均株価は、20,300円から20,800円のレンジを想定しています。昨日からほぼ動いていない状態に変わりはなく、21,000円を超えるのか?はたまた押し返されるのか?のタイミング待ちという状況です。

退屈な日経平均をよそに、面白くなってきそうなのが、ユーロ円と豪ドルです。両通貨に、本日大きな下落サインが点灯しています。

具体的な下落のターゲットを書きますと、以下のようになります。

ユーロ円 ターゲット
第1ターゲット:¥121.40
第2ターゲット:¥117.80

豪ドル円 ターゲット
第1ターゲット:¥77.40
第2ターゲット:¥75.00
第3ターゲット:¥69.20

ユーロ円に関しては第2ターゲット、豪ドル円に関しては第3ターゲットは少々突拍子もない水準に見えますが、それ以外のターゲットは十分にありえる水準だと思っています。

しかしながら、ユーロ円に関しては1月14日にも¥122.90円までの下落サインが出ましたが、その後は上昇に転じた経緯があります。その為、どちらかと言うと、本日は豪ドル円の値動きを注視していこうと思います。

加えて、豪ドル円で長期的な投資ポジションの構築も行なっていますが、その話題に関しては後日また記載したいと思います。


■強弱材料
▽ポジティブ材料
・「トランプ米政権の当局者らが金融市場の沈静化のため、対中関税を引き下げる措置を検討」との報道があるも、具体策は出てきていない状況。
・中国が貿易不均衡の是正計画を提示との報道があるも、具体策は出てきていない状況。
・米朝首脳会談を2月末に開催。

▽ネガティブ材料
・米中覇権争いは継続。大きな進展は見られない状況。お互い面子がある為、振り上げた拳をおいそれと下げられない状況。
・トランプ陣営のロシア疑惑。ロシア当局もトランプ政権側も否定しているが、トランプ米大統領の顧問弁護士であるジュリアーニ元ニューヨーク市長が、「(ロシアと)陣営や陣営関係者が共謀していないとは言っていない。全く分からない」と発言するなどこれまでの姿勢を転換。
・米政府機関の長引く閉鎖。米議会上院は、閉鎖されている一部政府機関の運営を10月1日まで賄う一連の法案について、早ければ22日に採決する計画だが成立の有無に関しては依然不透明。
・NAHB住宅市場指数がドル安を示唆し始めた。米NAHB住宅市場指数はドルとの連動性が見られる。
・米軍のシリア撤退に伴う中東パワーバランスの変化。
・米国のミサイル防衛見直し(MDR)に伴う米露対立。
・中国の景気減速懸念。2018年の実質成長率は6.6%と28年ぶりの低水準。
・英国ブレクジット問題では、英国議会の機能不全。可能性のある代替案は示されておらず、合意なき離脱による混乱の危険性が増している。
・EUの景気減速。とくに、これまで経済を牽引してきたドイツの落ち込みが顕著に出始めてきている。
・FRBの金利引き上げ減速に伴う円高圧力が見え隠れしている。
・バルチック海運指数が900ポイントに低下。


■今日のポジション·トレード戦略
以下は、短期目線でのスウィングトレードの私が構築しているポジションとなります。長期的なポジションとしては、投資信託を中心に構築。長期ポジションに関しては、今後機会があれば記事にしていきたいと思います。

日本株:売り継続。先週、20,500円での追加売り実施。21,000円で、さらに追加売り予定。

ドル円:売り継続。先週、109.50円での追加売り実施。110円で、さらに追加売り予定。昨日まで出現していた110円40銭までの上昇ターゲットは、昨日の下落で一旦消えています。



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執筆者名:薬味多めで
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情報提供元: FISCO
記事名:「 薬味多めで:為替相場に急変の可能性?ユーロ円と豪ドル円に注目【FISCOソーシャルレポーター】