米国株式相場は下落。ダウ平均は137.65ドル安の25986.92、ナスダックは21.32ポイント安の8088.36で取引を終了した。連日の株価上昇を受けた利益確定の動きが広がり、売りが先行。カナダとの通商交渉の行方が注目される中、トランプ大統領が、来週にも中国からの輸入品2000億ドルに対する関税引き上げを実施する意向が伝わり、貿易摩擦が一段と激しさを増すとの懸念から下げ幅を拡大し軟調推移となった。セクター別では、テクノロジー・ハード・機器や食品・生活必需品小売が上昇する一方で自動車・自動車部品や耐久消費財・アパレルが下落した。

ディスカウントストアのダラー・ツリー(DLTR)は、一部アナリストによる目標株価引き下げを受け急落。ビデオゲームのエレクトロニック・アーツ(EA)は最新ゲームの発売延期を発表したほか、通期見通しを下方修正して大幅下落。クラウドベースの顧客管理ソフトなどのセールス・フォース(CRM)は、決算内容が嫌気され軟調推移。一方で、携帯端末のアップル(AAPL)は、著名投資家バフェット氏が同社株を最近僅かに買い増したことインタビューで発言したほか、製品発表イベントが9月12日に開催することが明らかとなり、新型iPhoneへの期待から買われた。ネット小売のアマゾン(AMZN)は株価が節目となる2000ドルを突破し、アップルに続く時価総額1兆ドル目前に迫っている。

食料品のキャンベルスープ(CPB)は、ヘッジファンドのサード・ポイントから会社全体の売却を検討するよう圧力を受けていたが、国際事業及び生鮮食品部門の売却に踏み切り、投資家の失望売りを誘った。

Horiko Capital Management LLC



<TM>

情報提供元: FISCO
記事名:「 NY株式:NYダウは137ドル安、対中貿易摩擦への懸念強まる