10日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:日経平均は節目の22500円での攻防
■有沢製、19年3月期見通しはコンセンサス上回る
■前場の注目材料:カシオ、デジカメ撤退、スマホカメラ画質向上で


■日経平均は節目の22500円での攻防

10日の日本株市場は、底堅い相場展開になりそうだ。9日の米国市場は原油相場の上昇を受けてエネルギーセクターが選好されたほか、米国債利回りが再び3%を突破したことで、金融株にも買いが広がった。また、マイクロン・テクノロジーが5%を超える上昇となるなど、ハイテク株も強い動きをみせていたため、日経平均の下支え要因になりそうだ。

また、トヨタ<7203>が決算後に動意をみせていたほか、引け後に決算を発表したソフトバンクG<9984>は、PTS市場で弱含みとなる場面もみられたが、ADR市場では底堅い値動きをみせていたこともあり、安心感につながりそうだ。先物主導によるインデックス買いによって指数インパクトの大きい値がさハイテク株の上昇も意識されるため、日経平均は節目の22500円での攻防になろう。

ただし、本日は400社を超える決算発表が予定されているほか、明日は800社近く発表されるため、買い一巡後は22500円処でのこう着感が強まりやすく、その後は決算を手がかりとした個別での値幅取り狙いの商いが中心になろう。ザラバでは、セ硝子<4044>、小野薬<4528>、東レ<3402>、三菱ケミHD<4188>、ダイセル<4202>、HOYA<7741>、安藤ハザマ<1719>、清水建<1803>、西松建<1820>、ヤクルト<2267>などが予定されており、資金が向かいやすいだろう。

(株式部長・アナリスト 村瀬智一)


■有沢製、19年3月期見通しはコンセンサス上回る

有沢製<5208>は9日大引け後に決算を発表。18年3月期の連結営業利益は前期比102.6%増の36.27億円だった。通期計画を上振れての着地となっている。また、19年3月期は前期比17.2%増の42.5億円に拡大する見通しとなった。コンセンサスは40億円程度とみられており、評価材料になろう。株価は25日線を挟んでのもち合いが続いており、レンジ上放れが意識されそうだ。


■前場の注目材料

・NYダウは上昇(24542.54、+182.33)
・ナスダックは上昇(7339.91、+73.00)
・SOX指数は上昇(1336.68、+18.66)
・VIX指数は下落(13.42、-1.29)
・シカゴ日経225先物(22485、大阪比+65)
・1ドル109円70-80銭
・米原油先物は上昇(71.14、+2.08)

・リクルートHD<6098>、米社買収、1300億円、求人サイト連動
・カシオ<6952>、デジカメ撤退、スマホカメラ画質向上で


☆前場のイベントスケジュール

<国内>
・特になし

<海外>
・10:30 中・4月消費者物価指数(前年比予想:+1.9%、3月:+2.1%)
・10:30 中・4月生産者物価指数(前年比予想:+3.4%、3月:+3.1%)



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情報提供元: FISCO
記事名:「 前場に注目すべき3つのポイント~日経平均は節目の22500円での攻防