5日の米国株式相場は上昇。ダウ平均は336.70ドル高の24874.76、ナスダックは72.84ポイント高の7330.70で取引を終了した。トランプ大統領による鉄鋼・アルミニウムの関税導入の方針について、ライアン下院議長が反対と懸念を表明したものの、撤回する意思がないことが報じられ売りが先行。しかしながら、2月ISM非製造業景況指数が予想を上振れたほか、原油相場の上昇が好感され上昇に転じた。また北米自由貿易協定(NAFTA)を見直すことを条件に、同地域への関税導入を見送る可能性が報じられたことも好感された。先週の株価下落受けた買い戻しの動きも広がり、ダウは一時400ドルに迫る上昇となった。セクター別では全面高となり、保険や公益事業の上昇が目立った。

損害保険会社のXLグループ(XL)は、仏の同業アクサによる153億ドルでの買収に合意し30%近い大幅上昇。小売大手のウォルマート(WMT)は、カット済みの食材や調味料などがセットになったミールキットの提供を開始し堅調推移。ネット小売のアマゾン(AMZN)と大手行のJPモルガン(JPM)は、預金口座サービスの提供で協議を進めており、ともに買われた。一方で、半導体のクアルコム(QCOM)は、対米外国投資委員会(CFIUS)が年次株主総会の開催と取締役選任の30日間延期を求める仮命令を出し売られた。

国際エネルギー機関(IEA)は、米国がシェールガスにより今後5年間で世界の石油市場で優位になるとの見方を示した。

Horiko Capital Management LLC



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情報提供元: FISCO
記事名:「 NY株式:NYダウは336ドル高、通商政策への懸念が一服