1日の日経平均は3日続伸。94.07円高の22819.03円(出来高概算16億2000万株)で取引を終えた。11月30日の米国市場は、NYダウが300ドルを超す上昇となり、連日で最高値を更新。足元で大きく売られていたアップル、アマゾンなどFANG株を中心にハイテク株に買い戻しが広がったことも材料視される格好から、日経平均は22900円を回復して始まった。その後一時22994.31円まで上げ幅を広げたが23000円にあと一歩届かず。米税制改革法案への行方に注目が集まる中、結果を見極めたいとのムードも上値追いを慎重にさせたようである。

とは言え、その後は急速に値を消す場面もみられたが、日経平均は5日線を上回っての底堅さが意識されている。後場は再び3ケタの上昇をみせるなど、先高期待は依然として強い状況であった。セクターでは石油石炭、鉱業、機械、鉄鋼、保険、空運、化学がしっかり。一方で、非鉄金属、水産農林、パルプ紙、不動産、食料品、証券、情報通信がさえない。

米税制改革法案の年内可決へ向けた動きとしては、11月30日の可決は見送ったが、共和党指導部は12月1日の採決を目指すことを決めた。財政赤字の拡大などに与党・共和党内からも懸念が出ており、法案の詰めの作業が続いており、可決となれば相場の押し上げ要因になりそうだ。一方で、ハイテク株については、明確な反転を見極める必要があろう。来週は米雇用統計も控えており、流れとしては金融セクター等に資金が向かいやすいだろう。(村瀬智一)



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情報提供元: FISCO
記事名:「 流れとしては金融セクター等に資金が向かいやすい【クロージング】