以下は、フィスコソーシャルレポーターの個人投資家、虫とり小僧氏(ブログ:いつか子供に伝えたいお金の話、ツイッター:@mushitori)が執筆したコメントです。フィスコでは、情報を積極的に発信する個人の方と連携し、より多様な情報を投資家の皆様に向けて発信することに努めております。

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※2017年9月27日21時に執筆

メディア等で「老後破産」だとか「老後貧乏」だとか「下流老人」ってなキーワードが飛び交っているからなのでしょうか、ここ数年で私の身の周りでも、退職を間近に控えた方などが、急に老齢年金の受給額を気にしたり、年金運用を批判したり、お金の相談をしてくるようなケースが増えてきました。

また、それに関連するキーワード検索で、私のブログにたどり着いてくださる方も増えています。

一方、私と同世代である現役世代は、「毎日が精一杯でそれどころじゃない」「老後?年金? そんな先のこと考えてらんないよ」というカンジで、興味すらないのが現状のようです。

もちろん、世のすべてがそんなわけではないと思いますが、せっかくの機会なので、ちょっと考えをめぐらせてみます。

◎裏技的な解決策はないよね

当たり前のことですが、この問題に関して、ウルトラC的な解決方法なんぞあるはずがありません。

なんの元手も時間もないのに、いきなり大金を作るのは不可能です。仮にそんな方法があったとしたら、それは凄まじい損失を被る可能性と表裏一体の博打行為か、日常生活を脅かすリスクを抱えているか、もしくは犯罪行為だと認識しておいたほうがよいでしょう。

私は自分のブログで「お金の運用」をメインに据えて書いていますが、それは現役世代の長い時間をかけた資産形成や、既にそれなりの金融資産を持っているリタイヤ世代の財産価値をリスク分散によって保全しよう、というようなことが主旨です。

「老後破綻」が心配だから、一発当てて大金を稼ぎたいというような人のニーズに応えるような情報は持ち合わせていません。

◎最強の老後破産対策は・・

身も蓋もない話になってしまいますが、ローコストな生活を送る覚悟をし、それをできるようにしておく、ということ以外に「老後破産」への絶対的な対策はないと思います。

仮に無一文になったとしても、現在の日本では「健康で文化的な最低限度の生活を営む権利」が保障されており、最低でも一月あたり10万円程度の生活保護は受けられるようになっています。医療費だって無料になります。

それでも足りないなら働けばいいのです(これは、もちろん自分にも言い聞かせています)。

以前に私の友人が、「家賃以外に月2~3万円あれば、娯楽費を含めても余裕で生活できる」と言っていることをブログで紹介し、彼は最強の状態であると書いたこともありますが、そういうライフスタイルが可能になって、その腹さえ括ってしまえば、基本的に恐れるものはありません。

もちろん、一度上げてしまった生活水準を下げるのも簡単なことではないでしょう。

ただ、私の狭い生活圏での実感にすぎませんが、「老後破産」なるキーワードにアンテナを立て、福祉制度や年金運用などの心配する人の多くは、身の丈を超えた家計体質を見直すことこそが解決への近道に見えます。

身の丈を知り、収入以上の支出はせず、憲法で最低限の生活が保障されていることに感謝しながら生活することさえできれば、「老後破産」だとか「老後貧乏」だなんてたいした問題ではないのかもしれません。

◎老後破産対策のまとめと結論

既にある程度金融資産のある方は、そのうちの一部をリスク資産に振り分けて保有しておくことで、国内外の様々な景気変動に対応できる可能性を上げておき、それがないなら覚悟を決めるか、もっと働く。そしてなによりも支出を見直し、足るを知る。

現役世代としては、現在の社会保障制度の継続に不安を感じてしまいますが、とにかく貯蓄体質、つまり収入の範囲内で生活し、貯蓄残高が増えていくようなライフスタイルを確立すること。そして、場合によっては、時間という武器を使って、投資による資産形成を図る。それくらいしか対策はないですよね。


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執筆者名:虫とり小僧
ブログ名:いつか子供に伝えたいお金の話
ツイッター名:虫とり小僧(@mushitori)



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情報提供元: FISCO
記事名:「 【FISCOソーシャルレポーター】個人投資家虫とり小僧:「老後破産」やら「老後貧乏」やらを回避するために…