3日の日経平均は小反発。22.37円高の20055.80円(出来高概算16億株)で取引を終えた。日本銀行が発表した企業短期経済観測調査(短観、6月調査)の大企業・製造業の景況感を示す業況判断指数(DI)はプラス17と、市場コンセンサス(プラス15)を上回り、3期連続で改善した。これが好感されるなか、日経平均は買い先行で始まった。

一方で都議選では自民党が予想以上に苦戦したことから、安倍首相の政策基盤が揺らぐ可能性も考えられ、上値の重石となっている。そのため日経平均は2万円処での底堅さが意識されていたが、25日線と5日線を挟んでの狭いレンジ取引が続いた。

セクターでは鉄鋼、繊維、石油石炭、非鉄金属、水産農林、海運がしっかり。半面、その他製品、金属、パルプ紙、不動産、小売が小安い。全般こう着のなか、個人主体の資金は中小型株に向かっており、サイバーステップ<3810>、ASJ<2351>、アエリア<3758>が強い値動きをみせていた。

都議選の結果を受けた影響は限られていたようだが、海外勢のフローが限られるなかでは、方向感の掴みづらい相場展開が続きそうである。全体としてはリバランス中心となり、資源・素材関連のほか、金融セクターへの見直しが意識される。また、個人主体の物色意欲は依然として旺盛であり、足元でスピード調整を見せていたゲーム株の一角には切り返す動きがみられていた。物色対象は絞られる可能性はあるが、流動性があり、動きの強い銘柄へは短期資金が集中しやすい需給状況が続こう。



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情報提供元: FISCO
記事名:「 動きの強い銘柄へは短期資金が集中しやすい需給状況【クロージング】