21日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:利食い先行ながらもソフトバンクGが下支え
■外資系証券の注文動向:差し引き330万株の売り越し
■前場の注目材料:シャープ、18年に復配方針、月末にも東証1部復帰申請


■利食い先行ながらもソフトバンクGが下支え

21日の日本株市場は、売り先行ながらも底堅い相場展開になりそうだ。20日の米国市場は、原油相場の下落が嫌気され、エネルギーセクターを中心に反落となった。シカゴ日経225先物は大阪比30円安の20170円。円相場は1ドル111円40銭辺りで推移している。

米株安の流れを受けて利食い優勢ながらも、日経平均は直近3営業日続伸で年初来高値を更新しており、想定内の一服といったところであろう。また、ソフトバンクG<9984>傘下の米スプリントは、TモバイルUSの親会社であるドイツテレコムが両社の合併案を準備しているとの報道で上昇しており、ソフトバンクGの上昇が日経平均を下支えしそうである。

その他、MSCIは20日、中国A株をMSCI新興市場指数に組み入れると発表した。日本株からの資金流出は5000億円規模との見方もされている。実際の需給発生は1年後ではあるが、過去の経験則から発表後は短期筋の売り仕掛け的な動きが意識されやすい面はある。

そのため、利食い先行ながらもソフトバンクGが下支えする格好から、日経平均は2万円処での底堅さが意識されよう。物色は主力処が手掛けづらくなるなか、中小型株にシフトしやすいと考えられる。

(株式部長・アナリスト 村瀬智一)


■外資系証券の注文動向:差し引き330万株の売り越し

朝の外資系証券5社経由の注文状況は、売り1160万株、買い830万株、差し引き330万株の売り越しとの観測。

06月14日(水):110万株の売り越し
06月15日(木):400万株の売り越し
06月16日(金):1150万株の売り越し
06月19日(月):60万株の売り越し
06月20日(火):90万株の買い越し


■前場の注目材料

・米金融規制緩和策への期待
・ドイツテレコム、スプリント、TモバイルUSの合併案準備
・日経平均、大型株活況で年初来高値更新
・政府、景気基調判断引き上げへ
・ゲーム株など個人投資家の物色意欲強い

・東芝<6502>、半導体、売却へ優先交渉、日米韓連合で最終調整
・シャープ<6753>、18年に復配方針、月末にも東証1部復帰申請

・カプラン米ダラス連銀総裁
「米国経済の成長で労働市場のスラックはさらに削減」
「米国は完全雇用に近い」
「インフレは均一でなく、停滞」
「本年の米国国内総生産(GDP)は2%前後の成長を予想」
「労働市場のひっ迫、いずれ賃金圧力につながる」
「インフレの兆候が見られるまで、辛抱強く待つべき」
「インフレの鈍化が一時的である証拠が見たい」
「イールドカーブの形状は気がかり」
「金利政策に10年債利回りを考慮することを望む」
「弱いインフレは一時的である可能性が強い」
「緩やかな利上げが長期にわたり成長を支援する」

・エバンス・シカゴ連銀総裁
「インフレ率が上昇し、FRBの目標である2%に達することが重要」
「一段のインフレ圧力が見られる可能性が強い」
「最近のインフレデータは少し気がかり」
「経済は良好」


☆前場のイベントスケジュール

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・特になし

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・特になし



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情報提供元: FISCO
記事名:「 前場に注目すべき3つのポイント~利食い先行ながらもソフトバンクGが下支え