9日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:過熱警戒も押し目待ちに押し目なしの需給状況に
■外資系証券の注文動向:差し引き390万株の買い越しとの観測
■前場の注目材料:三井化学、17.3期は10年ぶり最高益に


■過熱警戒も押し目待ちに押し目なしの需給状況に

9日の日本株市場は売り買い交錯ながらも、先高観の強い相場展開になりそうだ。8日の米国市場ではNYダウ、ナスダックともに小幅に上昇。フランス大統領選で欧州連合(EU)との協調路線をとるマクロン氏が勝利したが、予想通りの結果となり、相場への影響は限定的だった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比45円高の19915円。円相場は1ドル113円25銭辺りでの推移となっている。

米国市場のこう着は想定内であろう。一方で、シカゴ先物は高値圏での推移となっているほか、円安が安心感につながりやすいと考えられる。決算発表が本格化する中、結果を見極めたいとの模様眺めムードは強まりやすいが、日経平均が2万円に接近する中、決算後のアク抜け期待も高まりやすいだろう。

昨日は東証1部の売買代金が3兆円を超えていたが、本日も資金流入が強まるようだと、こう着ながらも下値の堅さが意識される。日経平均は年初からのもち合いレンジを一気に突破し、需給状況は改善している。急ピッチの上昇に対する過熱感は意識されそうだが、押し目買い意欲は強く、押し目待ちに押し目なしの需給状況にもなりそうだ。

(株式部長・アナリスト 村瀬智一)


■外資系証券の注文動向:差し引き390万株の買い越しとの観測

朝の外資系証券5社経由の注文状況は、売り1220万株、買い1610万株、差し引き390万株の買い越しとの観測。なお、直近5日分の注文動向は以下の通り。

04月27日(木):180万株の売り越し
04月28日(金):80万株の売り越し
05月01日(月):390万株の買い越し
05月02日(火):190万株の買い越し
05月08日(月):140万株の買い越し


■前場の注目材料

・ドル円(113円20-25銭)
・シカゴ日経225先物(19915、+45)
・米4月労働市場情勢指数は3.5で予想を上回る
・自治体76%がふるさと納税見直しへ
・4月消費者心理、5か月ぶりに悪化に
・カナダ4月住宅着工件数21.41万件で予想を下回る

・ダイフク<6383>、17.3期営業益最高に
・三井化学<4183>、17.3期は10年ぶり最高益に
・武田薬品<4502>、MR支援でワトソン(AI)活用へ
・三井住友銀<8316>、3年で全店デジタル対応へ

☆前場のイベントスケジュール

<国内>
・09:00  毎月勤労統計(3月)  0.4%  0.4%
・11:00  車名別新車販売(4月)
・11:00  車名別軽自動車販売(4月)

<海外>
・10:30  豪・小売売上高(3月)    -0.1%





<SK>

情報提供元: FISCO
記事名:「 前場に注目すべき3つのポイント~過熱警戒も押し目待ちに押し目なしの需給状況に