28日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:決算を手掛かりに短期的な値幅取り
■外資系証券の注文動向:差し引き80万株の売り越しとの観測
■前場の注目材料:任天堂、純利益6倍 1025億円 米球団売却寄与


■決算を手掛かりに短期的な値幅取り

28日の日本株市場はこう着感の強い相場展開となり、次第に利益確定の流れとなりそうだ。27日の米国市場は上昇。ただし、昨日の税制改革案が予想通りの内容となり、積極的な買いが手控えられたほか、原油相場の下落が嫌気されている。一方で、ハイテク企業への業績期待が高まるなか、ナスダックは最高値を更新している。シカゴ日経225先物清算値は大阪比55円安の19235円だった。

米国では28日に暫定予算が期限を迎える。政府機関の一部閉鎖を避けるためには議会が週内に新たな暫定予算を可決する必要がある。過度な警戒感は高まってはいないものの、結果を見極めたいとする模様眺めムードが強まりそうだ。

また、決算発表の第1弾のピークとなるため、こちらも模様眺めムードが強まりやすい一因になる。大型連休に入ることで参加者も限られてきそうである。そのため、決算を手掛かりとした個別物色のほか、出遅れ感のあるテーマ株等での短期的な値幅取りに向かいそうだ。

(株式部長・アナリスト 村瀬智一)


■外資系証券の注文動向:差し引き80万株の売り越しとの観測

朝の外資系証券5社経由の注文状況は、売り2130万株、買い2050万株、差し引き80万株の売り越しとの観測。なお、直近5日分の注文動向は以下の通り。

04月21日(金):50万株の買い越し
04月24日(月):550万株の売り越し
04月25日(火):370万株の買い越し
04月26日(水):70万株の買い越し
04月27日(木):180万株の売り越し


■前場の注目材料

・NYダウは上昇(20981.33、+6.24)
・米ハイテク企業決算堅調
・ナスダック終値6048.94で過去最高更新
・NY原油は下落(48.97、-0.65)
・シカゴ日経225先物(19235、-55)
・ドル円相場、111円25-30銭
・大手商社、資源高で収益急回復に
・米主要企業決算は概ね堅調
・米3月住宅販売保留指数、前月比0.8%減も赤字幅は予想下回る
・米3月耐久財受注、前月比0.7%増も予想下回る
・NZ3月貿易収支、3.32億NZドル増も黒字額は予想下回る
・日銀金融政策会合、現状維持
・ECB緩和姿勢を維持

・任天堂<7974>、純利益6倍 1025億円 米球団売却寄与
・Gunosy<6047>、悪質な「釣り記事」排除へ
・野村ホールディングス<8604>、独に新拠点検討 英国のEU離脱に伴い


☆前場のイベントスケジュール

<国内>
・08:50  商業動態統計(3月)
・08:50  鉱工業生産指数(3月)  -0.8%  3.2%

<海外>
・09:30  台湾・GDP速報値(1-3月)  2.40%  2.88%
・10:30  豪・生産者物価指数(1-3月)    0.7%




<SK>

情報提供元: FISCO
記事名:「 前場に注目すべき3つのポイント~決算を手掛かりに短期的な値幅取り