19日のドル・円相場は、東京市場では108円38銭から108円90銭まで反発。欧米市場ではドルは一時109円18銭まで買われたが、108円87銭で取引を終えた。

本日20日のドル・円は109円前後で推移か。NYダウは続落したが、米長期金利は反発した。北東アジアにおける地政学的リスクは除去されていないものの、過剰な警戒感は低下しており、リスク回避的な円買いはやや抑制される可能性がある。

20日から21日まで米ワシントンで20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議が開催される。トランプ大統領によるドル高けん制発言が改めて注目されており、米国はG20会合で為替について積極的に議論する意向ではないか?との見方が市場関係者の間で広がっている。

一部報道によると、独政府は自国の経常黒字の妥当性を主張しており、独財務省と経済省は、「経常黒字は市場原理に基づく企業の意思決定の結果であり、ドイツは保護主義的な手段は一切適用していない」と文書でまとめたそうだ。また、貿易不均衡の悪化は米国とユーロ圏の金融政策の違いによるものと指摘しているもようだ。

市場関係者の間では、ドイツ政府は貿易黒字を縮小させるためにある程度のユーロ高を容認するとの思惑が浮上している。日本とドイツは米財務省提出の為替報告書で監視対象リストに入っているが、ドイツ政府がある程度のユーロ高を容認する姿勢を見せた場合、日本政府・日本銀行の対応にも注目が集まりそうだ。




<SK>

情報提供元: FISCO
記事名:「 今日の為替市場ポイント:米長期金利反発でリスク回避の円買い抑制も