11日のドル・円相場は、東京市場では110円94銭から110円46銭まで下落。欧米市場でドルは109円61銭まで一段安となり、109円61銭で取引を終えた。

本日12日のドル・円は主に109円台で推移か。米長期金利低下や地政学的リスクの増大を意識して、リスク選好的なドル買いは引き続き抑制される可能性が高い。

11日の欧米市場でドル・円は11月18日以来となる110円割れとなった。ロシアと米国の関係が急速に悪化していることがリスク回避の取引拡大につながっているとの見方が多い。主要通貨に対して日本円は全面高となったが、市場関係者の間では「リスク選好的な円売りポジションを解消する動きによるもの」との声が聞かれている。

ただし、状況次第で米国は北朝鮮に対する武力行使を辞さないとの指摘もあり、北東アジアにおける地政学的リスクがさらに高まった場合、市場関係者の間からは「日本にも影響が及ぶことを考えるとドル買い・円売りが拡大し、ドルは主要通貨に対して全面高となる」との声が聞かれている。なお、地政学的リスクの高まりは米国の金融政策にも影響を及ぼすことから、一部の市場関係者は米連邦準備理事会(FRB)は利上げを停止し、不測の事態に備えると予想している。




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情報提供元: FISCO
記事名:「 今日の為替市場ポイント:地政学的リスク増大を意識してドル買い抑制へ