10日の米国市場は、NYダウ、ナスダックいずれも小幅に上昇。原油相場の上昇が好感されたが、北朝鮮を巡る地政学リスクへの警戒が重しとなった。まずはシカゴ先物にサヤ寄せする格好から、前日の上昇に対する利益確定の流れが先行することになろう。北朝鮮では最高人民会議が開かれるほか、15日には北朝鮮金日成国家主席の生誕105周年を控えており、地政学リスクが上値の重しとなる状況は変わらず、積極的な売買は手控えられることになりそうだ。物色は小売など決算を手掛かりとした個別対応のほか、防衛関連も引き続き注目されやすい。また、人口減少を背景とした省力化投資のほか、トヨタ<7203>の設備投資計画を受けた買い戻し期待。その他、2016年4-12月期決算発表が期限となる東芝<6502>に関心が集まりやすく、短期筋の思惑的な売買も増えそうだ。なお、格上げ等が観測されるところでは、サカイ引越<9039>、JHR<8985>、API<3279>、SUMCO<3436>に格上げが観測されている。


<SK>

情報提供元: FISCO
記事名:「 個別銘柄戦略:小売など決算を手掛かりとした物色の流れか