18日の日経平均は反発。80.84円高の18894.37円(出来高概算18億1000万株)で取引を終えた。トランプ次期米大統領がドル高への警戒感を示したほか、英国メイ首相の欧州連合(EU)離脱に関しての演説を受けた欧米市場の下落を受け、日本株市場も売り先行となった。外部環境を見極めたいとする模様眺めムードのなか、前場半ばには一時下落幅は160円を超える場面もみられた。

ただ、その後はじりじりと下げ幅を縮めており、後場半ばから大引けにかけて切り返す展開に。日銀のETF買い入れへの思惑や円相場がやや落ち着きをみせたことから、買戻しを誘ったようだ。セクターでは鉄鋼、海運、石油石炭、水産農林、鉱業など、資源・素材を中心とした上昇。一方で、ゴム製品、医薬品、サービス、食料品が冴えない。

米国市場ではシティグループ、ゴールドマン・サックスの決算が予定されている。足下では予想を上回る決算ながらも、メガバンクへの反応はみられていない。ただ、英国のメイ首相の演説は通過し、「ハードブレグジット」への警戒は後退した感はある。トランプ大統領就任を前に動きづらいであろうが、アク抜けを想定した押し目拾いのスタンスを意識しておきたいところ。

日経平均は一先ず反発をみせたが、強いリバウンドをみせてこないと、遅行スパンは下方シグナル発生への可能性はある。価格帯別出来高は、商いが積み上がっていた19100-19300円処を明確に下放れている。18200-18400円処までは真空地帯であり、まだ安心は出来ない状況である。



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情報提供元: FISCO
記事名:「 メガバンクは押し目拾いのスタンス【クロージング】