6日の日経平均は続落。66.36円安の19454.33円(出来高概算18億6000万株)で取引を終えた。5日の米国市場では、雇用統計の結果を見極めたいとの思惑から利益確定の売りが広がった。シカゴ先物が大阪比で下落していたほか、円相場は1ドル115円台と円高に振れて推移するなか、利益確定の流れが先行した。また、トランプ次期米大統領によるトヨタ自<7203>のメキシコ計画への批判など、トランプ政権へのマイナス面を警戒する動きもみられている。ただ、下を売り込む流れにはならず、日経平均は19400円半ばでのこう着感の強い相場展開に。

セクターでは鉄鋼、非鉄金属、輸送用機器、鉱業、銀行、保険、証券などが利食いに押されており、トランプ物色の流れのなかで先行していたセクターがポジション調整から一服となった。一方で、サービス、パルプ紙、陸運、情報通信、食料品、水産農林、医薬品、建設は小じっかりであり、内需・ディフェンシブ系へのリバランスといったところであろう。

来週は雇用統計の結果を受けた米株式の動向のほか、為替動向を睨みながらの相場展開になりそうだ。また、11日にトランプ次期米大統領がNYで記者会見を行うほか、12日にはイエレンFRB議長が教育関係者向けタウンホールを開催する。トランプ氏の発言に振らされやすいほか、イエレン議長発言なども注目されよう。

その他、米国ではJPモルガンなど金融機関の決算が予定されており、国内では小売セクターの決算が控えている。トランプ物色を意識しつつも、業績相場にシフトしやすいだろう。その他、家電見本市(CES)は終了するが、来週はデトロイト自動車ショーに関心が向かいやすく、EVのほか、自動運転車などへの物色が意識されよう。



<AK>

情報提供元: FISCO
記事名:「 トランプ物色を意識しつつも、業績相場にシフト【クロージング】