5日のドル・円相場は、東京市場では117円43銭から115円58銭まで反落。欧米市場でドルは一時115円22銭まで下落し、115円34銭で取引を終えた。


本日6日のドル・円は、115円台で推移か。米国債利回りの低下を意識してリスク選好的なドル買いはやや抑制される見込み。日本時間夜に発表される米12月雇用統計内容を点検したいとの声も聞かれており、ドルはやや上げ渋る展開が予想される。


5日の米国債券市場では長期債などの利回りが大幅に低下した。この日公表された12月のADP全米雇用報告は前月比+15.3万人にとどまり、市場予想をやや下回ったが、中国金融当局は人民元安を阻止するために市場流動性を低下させる措置を講じるとの見方が浮上しており、リスク選好的な取引は縮小する可能性があることも、債券利回りの低下やドル売りを促す要因になったとみられている。


トランプ次期政権による財政政策は経済成長を加速させるとの思惑が広がっているものの、市場関係者の間では米連邦準備理事会(FRB)は利上げペースを速めるかどうか、現時点で判断を下すことは難しいとの見方が残されている。ウィリアムズ米サンフランシスコ連銀総裁は5日、米CNBCのインタビューで「スタッフの予測通り、2017年の3回の利上げは妥当」との見方を示したが、今年3回の利上げは織り込み済みであり、ドル買い材料にはなりにくい。





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情報提供元: FISCO
記事名:「 今日の為替市場ポイント:米長期金利低下を意識してリスク選好のドル買い縮小