20日の米国株式相場は上昇。ダウ平均は39.65ドル高の19883.06、ナスダックは20.28ポイント高の5457.44で取引を終了した。米景気拡大への期待を背景に投資家のリスク選好姿勢が強まっており、買いが先行。その後はイエレン議長の講演を午後に控えて上げ幅を縮小した。講演でイエレン議長は労働市場が過去10年で最も堅調に推移しつつあるとの認識を示したものの、具体的な金融政策への言及はなく相場への影響は限られた。一方で、トルコでのロシア大使の銃撃事件やドイツでのトラック突入事件を受けて、引けにかけて上げ幅をやや縮小する展開になった。セクター別では、半導体・半導体製造装置や電気通信サービスが上昇する一方でヘルスケア機器・サービスやエネルギーが下落した。

会員制卸売のコストコ・ホールセール(COST)はシティ・グループによる投資判断引き上げを受け、上昇。エンターテイメントのウォルト・ディズニー(DIS)はバンクオブアメリカ・メリルリンチによる買い推奨を受け、堅調推移。先日、イランと航空機80機の売却で合意した航空機のボーイング(BA)は、イラン政府が当該取引に批判的な次期政権を牽制する発言を行い、買われた。一方で、住宅建設会社のレナー(LEN)は決算内容が好感されたものの、引けにかけて上げ幅を縮小し、小動きとなった。

携帯端末のアップル(AAPL)は、欧州委員会(EU)がアイルランド政府によるの税制優遇は不当であるとして同社に130億ユーロ(約135億ドル)を追徴課税するよう命じた問題で、EUの提訴に踏み切り、小幅上昇となった。

Horiko Capital Management LLC



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情報提供元: FISCO
記事名:「 NY株式:ダウは39ドル高、米景気拡大への期待からリスク選好姿勢