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16日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
・材料株物色にもシフトしづらく、銘柄選別は難しくなる
・ドル・円は118円20銭付近、ドル・円はもみあい、日本株高で下値は堅い
・スズキ、ソフトバンクGなど13社の目標株価変更
■材料株物色にもシフトしづらく、銘柄選別は難しくなる
日経平均は続伸。131.82円高の19405.61円(出来高概算11億2000万株)で前場の取引を終えている。日経平均は買い先行で始まり、年初来高値を更新している。15日の米国市場では予想を上回る経済指標の発表が好感された。シカゴ日経225先物清算値は大阪比150円高の19440円、円相場は1ドル118円25銭近辺で推移するなか、シカゴ先物にサヤ寄せする格好で始まった。ただ、過熱警戒感も意識されており、寄付き後はやや上げ幅を縮めている。とはいえ、利益確定の流れが目立ってはいるが、全体としては押し目待ちに押し目なしの状況。
東証1部の騰落銘柄は値上がり数が1200を超えており、全体の6割を占めている。規模別指数は大型、中型、小型株指数いずれも上昇。セクターでは銀行、ガラス土石、金属製品、水産農林、精密機器、鉄鋼、空運が上昇。半面、その他製品、保険、情報通信、パルプ紙が一服。
任天堂<7974>など一部銘柄で利益確定の流れが強まっており、日経平均で見ても買い一巡後は19400円を挟んでのこう着が続いている。しかし、高値圏での推移であり、押し目待ちに押し目なし、の状況であろう。過熱警戒感もあって手がけ辛さが窺えるが、先高期待は強く、押し目買い意欲の強さが窺える。
来週に入ると、より海外勢のフローは限られてくるため、物色対象にも変化が表れよう。とはいえ、米国ではFOMCが通過すると年末にかけて大きな不透明要因はなく、長期金利及びインフレ期待の上昇や原油価格の上昇も緩やかなペースで進む限りは、株式相場にとってはプラスの影響が期待されるところ。来年1月に就任するトランプ次期大統領の政策に対する期待感は引き続き根強く、出来高が細る中でも強い相場展開が予想されよう。
(株式部長・アナリスト 村瀬智一)
■ドル・円は118円20銭付近、ドル・円はもみあい、日本株高で下値は堅い
16日午前の東京外為市場では、ドル・円はもみあい。日本株高の継続を背景にドルは下値の堅い値動きとなった。
ドル・円は、米連邦準備制度理事会(FRB)による1年ぶりの利上げと引き締めペース加速への期待感が続き、前日の取引で118円台を回復。今日のアジア市場でもその流れが受け継がれたようだ。
ドル・円は一時117円96銭まで値を下げたが、その後は再び118円第に値を戻している。日経平均株価が100円超高の堅調地合いで推移しており、リスク選好的な円売りに振れやすくドルは下値が堅い。
ランチタイムの日経平均先物は引き続き堅調地合いで、日本株高継続への期待から目先もドル買いは入りやすいだろう。ドル・円は118円から大きく値を下げる展開は想定しにくい。一方で、材料難からドルの上昇も見込みづらい。
ここまでのドル・円の取引レンジは117円96銭から118円40銭、ユーロ・円は122円98銭から123円27銭、ユーロ・ドルは1.0406ドルから1.0430ドルで推移した。
12時21分時点のドル・円は118円20銭、ユーロ・円は123円30銭、ポンド・円は146円61銭、豪ドル・円は87円02銭で推移している。
(為替・債券アナリスト 吉池威)
■後場のチェック銘柄
・スズキ<7269>、ソフトバンクG<9984>など13社の目標株価変更
・セレス<3696>、東証一部上場記念配当を発表
・FUJUKOH<2405>、11月度連結月次売上高を発表
☆後場の注目スケジュール☆
<国内>
・日ロ首脳会談、共同会見
<海外>
・EU首脳会議(最終日)
<WA>