米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が半期に一度の議会証言でインフレを目標である2%に戻すことを強く公約し、需要を抑制していく方針を表明した。利上げ軌道が適切であり、市場も適切にFRBの利上げ軌道を織り込んだと言及。同時に、FRBの金融引き締めにより経済が景気後退に陥る可能性も意図しないが、もちろんあると答えた。ただ、現状で、景気後退の確率が特に上昇しているとは思わないとした。また、軟着陸を目標としているが、「非常に困難」と警告している。FRBは景気よりも、インフレ抑制を最優先と考えていることが再表明された。

FRBの7月連邦公開市場委員会(FOMC)の利上げペースを探る手掛かりとして、特に期待インフレ指標として注目している24日に発表のミシガン大5-10年期待インフレ率に注目が集まる。6月分は予想外に5月の3.0%から3.3%へ上昇2008年5月来の高水準となったため、FRBは6月FOMCで0.75%の利上げを決定した。市場エコノミストは6月と同じく3.3%を予想した。

長期期待インフレが高止まりした場合、FRBが7月FOMCで6月に続き0.75%の利上げを実施する可能性がある。ボウマン理事は7月FOMCでの0.75%の利上げを支持し、その後数会合で0.5%の利上げが適切としている。

議長はFRBが引き締めを続けても、雇用の強さは保てる可能性があるとしている。最新の米先週分新規失業保険申請件数は6週連続で20万件台。低水準で安定しているが大幅な減少は一段落しつつある。景気後退入りする兆候として、失業保険申請件数の増加が顕著になるため、動向には注意が必要となる。




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情報提供元: FISCO
記事名:「 NYの視点:ミシガン大消費者信頼感の長期期待インフレ次第で7月FOMCで0.75%の利上げ判断も