全米住宅産業協会(NAHB)が発表した10月NAHB住宅市場指数は80と、9月76から低下予想に反して上昇し7月来で最高となった。強い需要がサプライチェーンの混乱を相殺し建設業者のセンチメンは予想外に改善した。パンデミックの影響で、昨年4月、5月は50を下回り建設業者の悲観的見方が台頭したが、その後は強い需要の反動で17カ月連続で楽観的見通しを示す50以上の水準で推移した。

ただ、前年同月の85や過去最高を記録した昨年11月の90からは低下。需要は引き続き強いが、サプライチェーン混乱や人手不足が住宅建設を遅らせるほか、建設材料や住宅価格の上昇圧力などで、建設業者は慎重姿勢を崩していない。通常ペースでの住宅の建設が進められないため、意図的に販売を遅らせている建設業者もあるようだ。

現在の建設業者の懸念は、値ごろ感。土地や材料、人件費の上昇などに加え、2022年には住宅ローン金利の上昇が確実視されつつある。NAHBは2022年末までに、30年物住宅固定金利が現行の3%前後から4%まで上昇すると予想している。

■10月住宅市場指数:80(9月76)
一戸建て販売現在:87(82)
一戸建て販売見通し:84(81)
購買見込み客足指数:65(61)




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情報提供元: FISCO
記事名:「 NYの視点:米住宅建設業のセンチメント改善も慎重姿勢崩さず、サプライチェーンの混乱を依然警戒