英中銀は金融政策決定会合で、政策金利を0.10%、債券購入プログラム規模を8950(国債8750/社債200)億ポンドに据え置くことを市場の予想通り決定した。ただ、債券購入プログラム規模の維持決定を巡り、7対1となり、ソーンダース委員が債券買い入れの減額を主張したため、若干タカ派に転じたとの見方が強まった。

英国経済は新型コロナウイルス変異株感染拡大で、経済活動再開が遅れた。しかし、ジョンソン政権のワクチンプログラムの推進が奏功し活動再開に拍車がかかっており、中銀も中期の経済見通しにおいて、より強い自信を表明した。需要が今年、来年に向けてさらに強まると見ている。金利ガイダンスも「中期的インフレを抑制させるためにいくらかの引き締めが必要である」に修正した。

英中銀は現在2.5%近辺の消費者物価指数(CPI)が今年末ごろにインフレが4%まで上昇すると見ており、年末に向けて中銀がタカ派色を強めるとの見方が強まりつつある。
2022年の第3四半期、第4四半期の利上げ予想が強いが、万が一、経済が予想以上に強まった場合、さらに前倒しで引き締めが行われることがリスクになり、ポンドの上昇に繋がる。



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情報提供元: FISCO
記事名:「 NYの視点:BOEの早期の金融引き締め観測強まる