皆さん、こんにちは。フィスコリサーチレポーター花田浩菜の気になるレポートです。今回は、トルコリラ円についてのレポートを紹介します。

陳さんはまず、週明け27日のトルコリラについて、『15円を割り込む急落場面があった』として、この背景について『トルコがキプロス沖のガス田を掘削しているが、フランスのマクロン大統領等が欧州連合(EU)にトルコへの制裁を呼び掛けたことが嫌気されたこのガス田に関しては米国も中止を要請していた』と伝えています。

続けて、この急落に対し、『トルコ中銀はリラ介入を行いリラ安を阻止した。エルドアン政権は通貨リラ防衛に注力している。トルコ中銀が市中銀行から預かる外貨まで流用して国営銀行を通じ、市場で買い支えていると指摘されている』と述べています。『買い支えの原資は中銀の外貨準備』とのことで、『金を除く純外貨準備は10日時点で496億ドル(約5兆3千億円)と2019年末から4割減った。中銀が外貨準備の減少を抑えるため市中銀行から預かる外貨を流用していると推測されている』と解説しています。

また、『トルコがリラ防衛に使った外貨は19年以降で約1千億ドルで同国の国内総生産(GDP)のほぼ8分の1にあたると目されている』として、『トルコ中銀はじきに通貨を支えきれなくなるとの見方は多く、投機筋はリラ安を虎視眈々と狙っている可能性がある』と指摘。

トルコの経済状況については、『1~6月期の財政収支は1090億リラ(約1兆7千億円)の赤字で、すでに20年通年の政府目標の9割に達した。経常収支は19年に18年ぶりの黒字に転換したが、20年は再び赤字幅を広げている』と伝えています。こうしたことから、『コロナウイルスの感染拡大による景気低迷でエルドアン大統領の支持率は低下している』とのことです。

加えて、『トルコ中央銀行は23日、主要政策金利の1週間物レポ金利を8.25%に据え置くことを決めたと発表した』ことに言及し、『据え置きは市場の予想通り。声明で中銀は、今年後半には需要主導のディスインフレ効果が広がるものの、年末にかけてインフレ高進リスクが考えられると指摘した。トルコ中銀のインフレ目標レンジは3~7%』と述べています。

こうしたことを背景に、陳さんは、今週のトルコリラ円の動向について『じり安の展開か』と推測。予想レンジは『14.80円~15.80円』としています。

参考にしてみてくださいね。

上記の詳細コメントは、ブログ「テクニカルマイスター」の7月28日付「トルコリラ円今週の予想(7月28日)」にまとめられていますので、ご興味があればご覧ください。

フィスコリサーチレポーター 花田浩菜




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情報提供元: FISCO
記事名:「 トルコリラ円はじり安の展開か サンワード貿易の陳氏(花田浩菜)