2019年相場で再三市場が振らされる要因となった米中貿易摩擦問題ですが、ついに中国の劉副首相が米国に訪れ、1月15日に米中貿易協議の第1段階の合意について両国が署名する予定となっています。これにより、足元で両国関係が緩和方向に進んでいることが、世界の株価を押し上げる要因になっています。市場では、最終的な合意形成は2020年の米大統領選挙が行われる11月以降になるとの見方も一部残されているものの、米中通商協議は「第2段階」への移行することによって、これまで両国の貿易戦争による影響が懸念されていた世界経済への減速懸念が後退しつつあります。
これら一連の動きを受けて、米国・中国の両国に投資信託などを通じて投資をしたいという方がいらっしゃるかもしれません。しかし、数千本存在する投資信託のなかから、自分の投資目的に合ったファンドを見つけるのは、投資初心者にとっては困難且つ多くの時間がかかってしまう作業となるでしょう。
そこで今回は、フィデリティ証券のファンド検索ツールであるカンタン検索ナビを活用してファンドを抽出してみます。なお、同ツールは、地域・資産・決算頻度等を選ぶだけで即座にファンドを検索でき、直感的にニーズにあったファンドを選ぶことができます。
まず、今回の米中摩擦への過度な警戒感後退に伴って関心が向かいやすいとみられる「投資地域」は、北米(アメリカ)とアジア(中国)とし、その「投資対象資産」は株式を選定します。次に、「決算の頻度」は年1回、「為替ヘッジ」あり、「購入時手数料」なしと選択。そうすると、フィデリティ・グローバル株式ファンド(為替ヘッジあり)(愛称:グローバル・パスポート)をはじめとした4本のファンドにまで絞り込むことが出来ました。また、この4本のファンドをリスクリターンマップによって自身の期待するリターンと推定リスクの観点から更に自分の目的にあったものを選び出すことが出来ます。そのほか、投資対象資産は株式だけでなく、債券やREITなどを選定できるほか、購入時手数料や為替ヘッジの有り無しなどは、自身の資金状況や為替市場の状況などに応じて変動しやすいものですので、その都度変更して抽出できるようです。

ご存知の通り投資信託は国内外の証券会社で数多く販売されており、仮にマクロの環境から投資したい対象が頭に浮かんだとしても、自身の投資意向に沿ったファンドを探すのは至難の業です。証券会社によっては前述したようなファンド検索ツールを持つところもありますので、まずは自身の口座のある証券会社で試しにスクリーニングしてみてはいかがでしょうか。

■資産運用(投資)を始めるならネット証券がお手軽
投資信託などを通じて投資をする際には、まずは証券会社等に口座を開設しなければなりません。購入時に1~3%かかる手数料などが気になる方には、ネット証券をおススメします。ネット証券はPCやスマホから誰もが気軽に口座を開設することができ、手数料がダンゼン安いのです。ネット証券の選び方ですが、初めての方であれば、利用者に人気のあるところでまずは始めてみるのがいいと思います。たとえば、オリコンによる投資信託満足度ランキングを見てみると、2019年の第1位は前述したフィデリティ証券となっているようです。また、第2位SBI証券、第3位マネックス証券が続きました。ぜひ、参考にしてみてください。

「今からでも間に合う!将来に向けた資産運用入門」は、フィスコ所属アナリストによる独自の見解でコメントしています。




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情報提供元: FISCO
記事名:「 今からでも間に合う!将来に向けた資産運用入門~投資ニーズに沿ったファンドを選ぶ~