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近年、「貯蓄から投資へ」、「金融リテラシー」といった資産運用にまつわるキーワードを耳にする機会が増えた方も多いのではないでしょうか。特に、今年の夏に話題となった「老後2000万円問題」などは記憶に新しいかと思います。ただ、資産運用に興味はあるけれど何から始めればいいのかがわからないという方も少なくないかと思います。
そこで、独立系資産運用グループのフィデリティ・インターナショナルの一員であるフィデリティ証券さんにお伺いし、同証券が提供する「ポートフォリオナビツール」開発担当の山本さんに、資産運用についてお聞きしてきました。
今回は資産運用入門ということで、自分の資金を運用の専門家に預けて「株式」や「債券」、「リート」などに投資、運用する金融商品である「投資信託」に焦点を当てながら資産運用についてご紹介させていただきます。
■まず大切なのは目標設定
『何の為にどれくらいお金が必要か』という目標設定が資産運用を行う上でまず大切なのだそうです。目標を設定しないまま投資を始めてしまうと、「とにかく儲けたい!」という考えになりやすいそうで、気づかないうちに高いリスクをとってしまったり、単に最近話題のファンドだから買ってしまったというお客さまもよくいらっしゃるようです。
勿論、運用リターンが大きく期待できる金融商品はあるかもしれませんが、リターンが多い分、大きな損失を抱えてしまう可能性も高いので知識や経験なども必要になってきます。取材時にご紹介いただいた資産運用先進国である米英においても個人金融資産の平均的な運用利回りは3~4%程度だそうですので、高い運用利回りを無理に追求する必要はなく、年率3%程度を目標にした資産運用を目指すのが良いそうです。
では実際に、年3%の利回りで資産を運用できた場合、どのような資産形成ができるのでしょうか。今25歳の私が65歳までに2000万円貯めたいと仮定します。月にいくら積み立てて運用することで65歳までに2000万円の資産形成を達成できるかというと、運用利回り0%で考えると年間約50万円必要ですから、毎月4万円ちょっと積立しなければなりません。しかしもし3%運用ができたとすると年間26万円、つまり1カ月あたり約2万円となります。2万円と聞くと、非常に現実的に積み立てることのできる金額だと感じました。
そしてこのような目標設定や投資期間を元に一人一人にあった投資計画案を提示してくれるのが、「ポートフォリオナビツール」です。投資期間や投資金額などの目標設定、金融知識やリスク許容度を元に最適なポートフォリオ(最適なファンドの組み合わせ)を提示してくれます。こちらは、会員登録や口座を開設することなく、気軽に利用することができます。
山本さんは、「知識や経験のない普通の人でも、目標に沿った資産運用ができるような環境を提供したい」という思いから、このツールを提供しようと考えたそうです。
■資産運用(投資)を始めるならネット証券がお手軽
投資信託などを通じて投資をする際には、まずは証券会社等に口座を開設しなければなりません。購入時に1~3%かかる販売手数料などが気になる方には、ネット証券をおススメします。ネット証券はPCやスマホから誰もが気軽に口座を開設することができ、手数料がダンゼン安いのです。ネット証券の選び方ですが、初めての方であれば、利用者に人気のあるところでまずは始めてみるのがいいと思います。たとえば、オリコンによる投資信託満足度ランキングを見てみると、2019年の第1位は前述したフィデリティ証券となっているようです。同証券は、投信積立の購入時手数料の無料化など業界最低水準の手数料体系のほか、ポートフォリオのリスク・リターンの分析結果や10年後等将来の収益予測などが簡単に確認できる分析ツール、そして前述したポートフォリオナビツールなどを提供している点が個人投資家の間で受け入れられているのかもしれません。続いて、第2位SBI証券、第3位マネックス証券が並びました。ぜひ、参考にしてみてください。
(今からでも間に合う!将来に向けた資産運用入門~大切な「目標設定」と「リスクの分散」~(2)へ続く)
「今からでも間に合う!将来に向けた資産運用入門」は、取材をもとにフィスコ所属レポーターによる独自の見解でコメントしています。
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