皆さん、こんにちは。フィスコマーケットレポーター三井智映子です。まずは、先週のマーケットを振り返ってみましょう。

先週のNY市場はダウ、S&P500は3週続落となった一方で、アップルの株価が牽引したナスダックは3週ぶりに反発するなど、まちまちの結果でした。ドル/円は、108円台まで円安進行する場面もありましたが、106円92銭で先週末の取引を終えています。ユーロは対ドルで10月1日に2年半ぶりの安値1.0879ドルをつけました。

週明け9月30日は米財務省報道官が、中国企業について米株式市場での上場廃止を検討しているという前週の報道を否定し、米中貿易協議を前に過度な懸念が後退して株式市場では買いが優勢となりました。一方で、9月ISM製造業景気指数が約10年ぶりの低水準を記録したことなどでリセッション懸念が高まり、売り要因となりました。ただ、FOMCによる今年3、4度目の利下げがあるのではとの期待感が相場の下支えとなったようです。

さて、今週のマーケットはどうなるのか?チェックすべきポイントについて住信SBIネット銀行の「ウィークリーレポート」を見てまいりましょう。

まずレポートではドル/円の値動きについて、『米雇用統計やパウエルFRB議長の講演を受けた先週末のNY市場を経ても10月3日の安値である106円48銭を下回らなかったこともあり、先週の106円48銭から108円47銭のおよそ2円の値幅の中で、半値となる107円48銭を回復して再びドル堅調地合いを取り戻すことができるか注目されます』と伝えています。

また、今週は米中閣僚級協議のほかに注目点として、『米9月消費者物価指数や卸売物価指数などのインフレ指標』をあげており、『FRBの年末に向けた金融政策を占う上で引き続き米債券市場の動向がドル/円の方向性を左右する上で重要な要素の一つと見られます』と考察しています。

さらに、今週末のパウエルFRB議長講演や、9日の9月FOMC議事要旨公表についても『10月30日のFOMCの追加利下げや年内のさらなる利下げへの思惑に及ぼす影響が注目されます』と分析しています。

そして10-11日の米中閣僚級による通商協議については『来週14日から年末の方向性に影響を及ぼす重要な要素となるかもしれません』と示唆しており、『知的財産権や中国国営企業への資金提供など米国が求める要求を中国側が容易に受け入れることは難しいと思われるものの、米国経済やNY株式市場への影響を考慮すれば、来年の大統領選までおよそ1年に迫る中、トランプ政権の通商政策にも変化の兆しが見られる可能性も否定できないと思われます』と伝えています。

また、日米通商交渉の経緯を踏まえると、『知的財産権などを棚上げし、制裁関税の一部解除もしくは12月発動予定の追加関税の先送りもしくは停止などトランプ政権に柔軟な対応が見られることになれば、リスク回避の巻き戻しが加速する』という可能性もあるとも考察しています。

さらに、『米中通商問題に一定の前進が見られることになれば先週悪化した米経済指標も今後の改善期待が見込まれることにつながり、指標悪化によるドル売りが一服、反転姿勢が強まる可能性にも注意が必要です』と述べており、『過度な楽観は禁物なものの、来年の大統領選に向けたトランプ政権の通商交渉に変化が見られるか、今週最大の関心となりそうです』との見解となっています。

参考にしてみてくださいね。

上記の詳細コメントは、住信SBIネット銀行サイト内の「ウィークリーレポート」にまとめられていますので、ご興味があればご覧ください。

フィスコマーケットレポーター 三井智映子




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情報提供元: FISCO
記事名:「 10-11日の米中閣僚級による通商協議に注目 住信SBIネット銀行(三井智映子)