米商務省が発表した7月耐久財受注速報値は前月比+2.1%となった。ボーイング社への航空機需要が増加したことが主要因となっている。伸びは鈍化予想に反して6月+1.8%から拡大。1年ぶり最大となった。一方で、変動の激しい輸送用機を除いた耐久財受注速報値は前月比-0.4%と、6月+0.8%から予想外のマイナスに落ち込み3月来で最低を記録。

また、企業の設備投資の先行指標となる航空機を除く非国防資本財(コア資本財)の受注が前月比+0.4%と、伸びは6月の+0.9%から鈍化した。また、国内総生産(GDP)の先行指標となるコア資本財の出荷は前月比-0.7%と予想外に3月来のマイナスに落ち込み2016年10月以降ほぼ3年ぶりの低水準を記録。製造業が7−9月期のGDPを押し下げる可能性がすでに示唆されている。

加えて、米中貿易交渉がうまくまとまらず計画通りに9月1日から新たな関税が発動されると米国の本年下半期の企業投資の成長がほぼゼロ成長に押し下げられ、GDPで第3四半期が+1.8%、第4四半期が+1.7%と、それぞれ2%割れの成長と、一段の成長悪化に繋がる可能性が懸念されている。



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情報提供元: FISCO
記事名:「 NYの視点:新関税発動で、下半期米GDP成長が2%割れに、コア耐久財一段と悪化へ