皆さん、こんにちは。フィスコリサーチレポーター三井智映子です。まずは、先週のマーケットを振り返ってみましょう。

英国の欧州連合(EU)離脱延期を審議する臨時のEU首脳会議など、週後半にかけて重要なイベントが目白押しなことや、1-3月期決算発表を見極めたいとの思惑から先週半ばまでは模様眺めムードが広がりました。3月FOMC議事要旨では、米国や世界経済の先行き不透明感やインフレ圧力の緩和を受けて、大半の当局者が年内利上げを見送る方針を支持したことが示されたことは安心感に繋がりました。

週後半では3月卸売物価指数などの米経済指標が改善したこと、3月の中国の貿易統計の輸出額の伸びが市場予想より大幅伸長したことなどからNYダウは大幅反発しました。週間で見るとNY株式市場ではダウはわずかに反落となりましたが、S&P500とナスダックは小幅に3週続伸となっています。米長期金利は2週続けて上昇しており、逆イールドへの懸念は後退、為替市場では1ドル=112円台まで円安が進行しています。日経平均も年初来高値を更新し、週明け15日の日経平均先物は大幅上昇となっています。

さて、今週のマーケットはどうなるのか?チェックすべきポイントについて住信SBIネット銀行の「ウィークリーレポート」を見てまいりましょう。

アメリカでは本格化する1-3月期決算発表が注目されており、先陣を切った米銀行大手JPモルガン・チェースが市場予想を上回る結果となりましたね。米主要企業の1-3月期決算についてレポートでは、『大手金融機関をはじめIT関連など主要企業の決算に対するNY株式市場の状況次第ではリスク選好の動きにつながり、ドル/円上昇の支援材料となるだけに決算発表に対する市場の動向も注目されます』と伝えています。

また、『週後半にはイースターホリデーを控えており、ポジション整理の動きには注意が必要な一週間となりそうです』との見解を伝えています。

15日から16日に開催となる日米通商交渉について『米国が為替条項について何らかの文言を盛り込むよう求めてくる可能性もあり、こうした懸念を払拭できるかドル/円の行方を占う上からも注目です』と考察しています。

今週発表予定の米国経済指標では、個人消費を示す米3月小売売上高に注目しており、『米小売売上高は12月分が前月比‐1.6%と予想外の減少、1月に持ち直したものの2月分が再び前月比マイナスに転じただけに、3月小売売上高の結果次第では米1-3月期GDPの下振れ懸念につながるため注目されます』と伝えています。

また、ベージュブック(地区連銀経済報告)については、『先週公表されたFOMC議事要旨では金融政策に対し辛抱強く見守る姿勢を確認したほか、指標次第で利上げ、利下げどちらの政策もあり得ると柔軟な姿勢も見られたことから、ベージュブックでの景況感や物価上昇などにどのような判断が示されるのか、注視した方が良さそうです』との見解となっています。

EU首脳会議にて10月末までEU離脱期限の延長が決定した英国の通貨ポンドに関しては、『先週末12日から来週23日までイースター休暇に合わせ、英議会が休会に入ることから、メイ首相と英議会およびEU各国要人との話し合いなどに進展がなければ大きな変動要因もないことから静かな値動きが予想されます』と考察しています。

豪ドルについては、『16日に公表される豪中銀政策委員会議事要旨および18日発表の
豪3月雇用統計を受けて、5月7日の豪中銀政策委員会での利下げ観測を大きく否定することにつながるか注目されます』と紐解いています。NZドルについては、『17日に発表される1-3月期消費者物価指数の結果次第では5月8日のNZ中銀政策委員会での利下げ観測をより強める可能性があります』と分析しています。

そして中国市場については、17日に発表される1-3月期GDPや3月小売売上高、鉱工業生産に注目とのことで、『中国経済の減速リスクの再燃につながるか、懸念後退につながるのか、今年の世界経済見通しに対する減速懸念を緩和させることができるか、世界主要各国の株式市場への影響も大きく、こうした一連の中国の経済指標にも注目です』との見解です。

参考にしてみてくださいね。

上記の詳細コメントは、住信SBIネット銀行サイト内の「ウィークリーレポート」にまとめられていますので、ご興味があればご覧ください。

フィスコマーケットレポーター 三井智映子




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情報提供元: FISCO
記事名:「 米製造業関連指標や米主要企業の1-3月期決算を注視 住信SBIネット銀行(三井智映子)