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米国が主導する環太平洋合同演習(RIMPAC、リムパック)がハワイ沖で進行するなか、中国人民解放軍は、東シナ海で6日間の軍事演習を行っている。
中国海事局は16日、軍が18日午前8時から23日午後6時まで、東南部海域で武器を使用した演習を行うと発表した。
中国国内外の報道によると、この演習の狙いは複数ある。ラジオ・フリー・アジア(RFA)は、中国軍の演習は、招待されなかったリムパックへの反応であると指摘した。
また、中国政治評論家は、中国軍の演習期間は、習近平主席の外遊と時期を重ねており、対習近平派閥に対する政変を抑止する目的もあると語った。習主席は7月19から28日まで、アラブ首長国連邦、セネガル、ルワンダ、南アフリカの外遊が予定されている。
星島日報は軍事専門家の話として、中国軍の演習は台湾に深刻な警告を送っていると述べた。
17日、台湾の蔡英文総統は、米国から購入した29機の最新型攻撃ヘリからなる台湾軍の部隊「アパッチ・ガーディアン」の正式運用にあたり、式典を開いた。台湾北部からの中国軍の上陸部隊から防衛する作戦に用いられる。
*南シナ海、東シナ海 中国軍プレゼンス拡大を抑制へ
東シナ海、南シナ海で中国軍が影響力拡大を進める中、日本など米国の同盟国は、積極的な抑制に動いている。
オーストラリアのサウスウェールズ大学名誉教授でアジア問題専門家カール・セイヤー氏によると、南シナ海の係争地域では、欧米諸国とアジアの同盟国による軍艦の航行が過去最多となる見込みで、中国軍の影響拡大を抑制している。
米軍は5月、南シナ海で軍艦2隻が航行する「航行の自由作戦」を実施した。前政権から続く同作戦について、マティス長官は、今後も中国の反発を意に介さず継続する方針を明確にした。昨年は8回、南シナ海に軍艦を派遣した。
岡崎研究所の村野将・研究員は7月17日、WedgeInfinityに分析記事を発表。オーストラリア軍、カナダ軍、英国軍の航空機と艦艇は、日本の在日米軍基地を利用し、東シナ海での北朝鮮の洋上密輸(瀬取り)監視を行っているが、対北行動のみならず、東シナ海周辺と中国の海洋進出を抑制する狙いも含まれるとの分析を示した。
日本の海上自衛隊は9月から2カ月間、ヘリコプター空母「かが」を南シナ海・インド洋に派遣する予定。ロイター通信は複数の政府関係者の話として、「かが」は東南アジア諸国連合(ASEAN)各国のほか、インドやスリランカに寄港する方向で調整しているという。
昨年の「いずも」のような国際観艦式など行事には参加せず、実際的な計画だという。米国との共同訓練を実施するほか、親善ではない他国海軍との急遽の共同訓練にも対応を準備する。
政府関係者の一人は、日米豪印が掲げる「自由で開かれたインド太平洋戦略」の一環だと説明した。
(編集・佐渡道世)
【ニュース提供・大紀元】
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