来週は、ISM製造業、非製造業、雇用統計など重要指標が発表される。また、米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長がシカゴで、経済の見通しに関して演説を予定しており、注目材料となる。パウエル議長は初めての議会証言で、自分の成長見通しを12月から引き上げたことを明らかにしている。経済やインフレに強気の見通しが示されるとドルを支援する。

米フィラデルフィア連銀のハーカー総裁も成長見通し引き上げに基づき、金利見通しも引き上げたことを明らかにしている。財政刺激策や最近の強い経済活動で、2018年の経済は潜在的水準を上回り2.6%成長、2019年には若干鈍化し2.4%成長を予想している。2018年の金利見通しは、従来の年2回利上げから年3回に引き上げ。また、2019年の失業率が最低で3.5%まで低下する可能性もあると指摘した。

米商務省と類似したモデルを使用しているため、国内総生産(GDP)の先行指標として度々注目されるアトランタ連銀の1−3月期GDPの成長率予想は+2.4%と、従来の+1.8%から引き上げられた。2月の卸売在庫が4年半ぶりの高水準に達し、在庫の寄与度が0.66%から1.21%へ引き上げられたためだと説明した。

連邦公開市場委員会(FOMC)メンバーは関税が経済や政策に与える影響が不透明としながらも、景気に慎重ながら楽観的な見方を強めつつありドル買いが再燃する可能性がある。

■来週の主な注目イベント

●米国
4月
2日:3月ISM製造業景況指数:予想:60.0、2月60.8、
支払い価格:予想72.5(2月74.2)
4日:3月ISM非製造業景況指数:予想:59.0、2月59.5、
ブラード・セントルイス連銀総裁、
メスター・クリーブランド連銀総裁が講演
5日:米2月貿易収支:‐563億ドル、1月‐566億ドル、
ボスティック米アトランタ連銀総裁講演
6日:米3月雇用統計:予想失業率:4.0%、
非農業部門雇用者数:+18.7万人、2月+31.3万人、
平均時給:予想前年比+2.7%(2月+2.6%)、
パウエルFRB議長がシカゴで、経済の見通しに関して講演
7日:エバンス・シカゴ連銀総裁が経済、金融政策に関して演説

●欧州

2日:イースター(復活祭)

●地政学的リスク
北朝鮮
イラン
ガザ紛争
イラク、イスラム過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」
シリア
イエメン



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情報提供元: FISCO
記事名:「 NYの視点:来週の注目イベント:パウエルFRB議長講演、米ISM製造業、ISM非製造業、雇用統計など