こんにちは、フィスコマーケットレポーター三井智映子の「気になるレポート」です。

先月、イラク北部のクルド自治政府が独立を問う住民投票を実施し、独立支持派が多数となりました。これに対して、トルコがクルド人自治区からのパイプラインによる原油輸送を停止すると警告し、原油価格は上昇していました。しかし直近では原油が下落しています。レポートでは、『NY原油は、1カ月前から上昇基調を続けてきましたが、昨夜の大幅下落を受けて、下落トレンドに転じた可能性も高まってきました』と分析しています。

値下がりの背景について、『米オイルリグ数は、8月11日時点で768基まで増加しましたが、それから6週間ほど減少傾向を続け、9月22日時点で744基まで減少しました。しかし、9月29日時点で750基となり、1カ月半ぶりに増加に転じました』と伝えており、『米オイルリグ数が1カ月半ぶりに増加に転じたことや、2週連続で「原油在庫増&ガソリン在庫減」となることなどが予想されていることからも、ハリケーン被害からの回復が感じられます』と紐解いています。ハリケーン被害により減少していたオイルリグや製油所の稼働が回復に転じたことで需給の改善に繋がったようです。

また、今後の値動きについては、『10月は、米エネルギー需要の不需要期となります。それにより、原油市場がしばらく軟調地合いを続けることも考えられます』との見解を示しておりますので、原油価格の上昇は一服したと考えても良さそうです。下落トレンドに転じたのかどうか引き続き注視しましょう。

上記の詳細コメントは、ブログ「松永総研~北浜の虎と呼ばれた男~」の10月3日付「原油市場「弱気な見方も一考か?」、原油市場パート2」にまとめられていますので、ご興味があればご覧ください。

フィスコマーケットレポーター 三井智映子



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情報提供元: FISCO
記事名:「 原油価格上昇基調から、下落トレンドに転換か? サンワード貿易の松永氏(三井智映子)