米連邦公開市場委員会(FOMC)は保有している米国債、住宅ローン担保証券の保有を10月から12月までまず、各月100憶ドル規模を削減していく。2018年第1四半期には各月縮小する規模をさらに100憶ドル増やし、200憶ドルづつ削減していく。四半期ごとに各月削減する額を増やし、2018年の第4四半期からは各月500憶ドルの削減と勢いがつく。4、5年かけて、総資産を2兆ドルまで削減していく計画だ。保有資産の縮小計画について、イエレンFRB議長は、「この計画の主要なメッセージは米国経済のパフォーマンスが良好なことだ」と強調した。

米国債相場はFOMCの発表を受けて、価格が下落。利回りは上昇した。米10年債利回りは一時、2%割れ寸前まで低下したが、その後、2.27%まで戻した。昨年11月の米国大統領選直後の振り出しに戻った形。FRBによる初の試みで、米国債市場も未知の領域に入る。バランスシートの縮小で、金利は上昇するが、世界的に国債需要が抑制されると見られている。投資家にとり、十分に魅力のある国債がなくなる。また、バランスシートの縮小ペースが過剰になった場合、株式相場が崩れ、金利が低下に転じる可能性も十分にありうると、警戒感も根強い。



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情報提供元: FISCO
記事名:「 NYの視点:FRB、未知の領域へ