中国の各地方当局は現在、「洋ゴミ」の密輸グループ摘発に力を入れている。「洋ゴミ」とは、海外から中国に持ち込まれる廃棄物のこと。ただ、摘発には関連部門間の緊密な連携が必要になるため、当局の意気込みほど結果が出ていないのも事実だ。北京晨報が伝えた。

「洋ゴミ」の密輸が後を絶たないのは、それによる「利益分配構造」が完全に出来上がっているため。密輸業者は海外で古着や廃プラスチックなどの廃棄物を調達し、正規リサイクル業者の名前を借りて中国に輸入。国内で売りさばき、利益を得ている。例えば古着の場合、数人民元で仕入れたものが十数人民元で売れるという。広東省で今回摘発されたグループの密輸総額は、累計で10億人民元(約162億円)にも上っていた。

しかし、「洋ゴミ」の管轄部門は、税関・検疫から環境保護、商務関係まで各方面にわたり、連携が難しいのが現状。許可証を持った業者によって輸入された廃棄物が実際に当該業者の工場で加工されているかどうかを把握することは難しいという。


【亜州IR】



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情報提供元: FISCO
記事名:「 【中国】「洋ゴミ」密輸が横行、監督メカニズムに不備